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1988 年度 実績報告書

プラスミノゲン活性化酵素のインヒビタの血管壁内皮細胞依存性の活性化機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 62570553
研究機関自治医科大学

研究代表者

坂田 洋一  自治医科大学, 医学部, 助教授 (40129028)

キーワード血管壁内皮細胞 / プラスミノゲンアクチベータインヒビタ / vitronectin
研究概要

培養人血管壁内皮細胞(ECs)で産生分泌されるプラスミノゲンアクチベータインヒビタ(PAI)は、その培養上清中では、ほとんどが尿素などで処理をして初めて活性を発現するいわゆる潜在型PAIとして存在する。又血小板内にもPAIが存在するが、これも潜在型であるとされている。しかし我々の昨年よりの研究により、ECs及びその近傍には活性型のPAIが存在し、実験的に外から加えた組織型プラスミノゲンアクチベータ(tーPA)は、このPAIと複合体を作り活性を消失することが明らかとなった。更に我々は、この活性型PAIの存在形式を、例えば細胞に存在する未知のタンパク質と結合して存在するという作業仮説をたて、その物質を固定することを試みた。ところで、PAIの結合蛋白の解析のためには、PAIそのものを大量に必要とする。しかし培養上清中のPAI濃度は限られており、しかもECsの培養には多額の経費を要する。経費的にいきずまっている間に、競争相手であるCollenらが、遺伝子工学的手法で大量に作成したrecombinant PAIを用いて、変性剤で活性化したPAIが血漿vitronectinと結合することを示唆した。我々のnativeで活性型PAIを用いるECs系でも、vitronectinを系に加えると、確かに培養上清に集積する活性型PAIの割合の増加がみられる。又凝固反応の重要な制御因子である活性プロテインCが、フリーのPAI同様vitronectinと結合したPAI活性も中和することを明らかにした。しかし免疫学的手法にては、vitronectinがECsに殆ど証明できなかったこと、活性化PAIは、いわば変性蛋白であり、vitronectinは一般に変性蛋白と容易に結合することなどから、ECsにはvitronectin以外の生理的なPAIの結合タンパク静がある可能性が高く、現在更に解析を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Yoichi Sakata: Fibrinolysis. 2. 7-15 (1988)

  • [文献書誌] Yoichi Sakata: J.Biol.Chem.263. 1960-1969 (1988)

  • [文献書誌] Yoichi Sakata: Blood.

  • [文献書誌] Yoichi Sakata: Blood.

  • [文献書誌] Yoichi Sakata: Blool.

  • [文献書誌] Yuichi Kamikubo: Biochim.Biophys.Acta.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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