急性骨髄性白血病各種病型において遺伝子組み換え型顆粒球単球コロニー形成刺激因子 (rGM-CSF) 、遺伝子組み換え型顆粒球20コロニー形成刺激因子 (rG-CSF) 遺伝子組み換え型インターロイキン3 (iZ-3) のコロニー形成刺激活性 (CSA) を白血病性コロニー法を用いて検討した。またこれらCSFの白血病性幹細胞の自己再生能に及ぼす影響、コロニー構成細胞の表面形質、細胞形態について検討した。さらにCSFの同時添加による併用作用についても調べた。各種CSFのコロニー形成刺激作用を正常ヒト白血球phytohemogglutinin刺激培養工精 (PHA-LCM) と比較した。rGM-CSFは20症例中13例で白血病性コロニー (L-CFV) を形成した。その程度は白血病病型により明らかに異なっていたが全般的にPHA-LCMに比べ低値であった。rGM-CSFは病型MIでは全くコロニーを形成しなかったが、M4では非常に多数のコロニーを形成し、その程度はPHA-LCMよりわずかに少ない程度であった。M2とM5ではコロニー数はPHA-LCMに比しかなり少なかった。rG-CSFは21症例中5例でのみコロニーを形成し、このうち、例はM2であった。コロニーを形成した程度はごく軽度でありPHA-LCM、rGM-CSFに比し有意に低値であった。rIL-3は27例中12例でコロニーを形成した。反応例の病型はさまざまで、その程度はrGM-CSF、rG-CSFと有意差は認められなかったが、PHA-LCMに比べると低値であった。各種CSFによる自己再生能はいずれもPHA-LCMによるそれとほぼ同様であった。また20コロニー構成細胞の表面形質、細胞形態はいずれもPHA-LCMとほぼ同様であり、各種CSFは白血病性幹細胞のもっている分心の方向と程度を変化させなかった。rIL-3とrGM-CSF、またはrG-CSF同時添加では、コロニー数は症例によりさまざまな値を示し、CSF併用の反応性はlueterogenecusであり、白血病細胞ではこの〓が正常顆粒球事前駆細胞と異っていると考えられた。
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