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1987 年度 実績報告書

31P-NMR spectrometryによる保存臓器の活性判定法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570580
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

太田 和夫  東京女子医科大学, 第三外科, 教授 (40090659)

研究分担者 河合 達郎  東京女子医科大学, 第三外科, 助手 (40186044)
本田 宏  東京女子医科大学, 第三外科, 助手 (30147384)
渕之上 昌平  東京女子医科大学, 第三外科, 助手 (10147382)
寺岡 慧  東京女子医科大学, 第三外科, 講師 (20147383)
キーワード31P-NMR / spectroscopy / 肝保存 / 温阻血 / ATP
研究概要

臓器移植は近年めざましい進歩をとげ, 生着率は年々向上してきつつある. しかし保存法に関してはまだかなり問題がのこされている. 特にその中でも臓器のviability判定法は重要であり種々の方法が考案されているがまだこれといった確立された方法がないのが現状である. 最近NMR-spectroscopyにより非侵襲的に細胞内高エネルギーリン酸化合物の変動を観察できるようになってきた. 今回この31P〜NMR spectrometerを用い, 保存臓器における細胞内高エネルギーリン酸化合物の変動を測定した. 実験方法は, マウス肝にカニュレーションを行ない対外へ摘出し体外灌流モデルを作成した. 灌流液は一般に用いられているKrebs-Henseleit液を一部変更し使用した. 実験は, 1)常温灌流時 2)温阻血時 において細胞内高エネルギーリン酸化合物の継時的測定を行なった. 結果は以下のとおりであった.
1)常温灌流時, 灌流量による細胞内高エネルギーの変動を測定したが, 結果は流量5ml/min以上で安定したspectrumがえられた.
2)温阻血肝における細胞内高エネルギーの変動を測定した. 阻血を開始すると細胞内ATPは徐々に低下していき約10分で測定不能となった. 同時に細胞内無機リンのピークは増大していった. またリンの化学シフトからもとめた細胞内pHは阻血とともに低下していくことがわかった.
3)温阻血後肝を36°Cまで再灌流し, 同時に細胞内高エネルギーリン酸化合物を測定した. 阻血30分までは, 再灌流を行なうとATP, Piとも前値の80%まで回復するが, 阻血45分では回復はみとめられなかった. また細胞内pHも同様の結果であった.
以上当該年度は, 温阻血における変化を中心に実験を行なった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Fuchinoue K.Ota et al: Transplantation Proceedings. 14. 4116-4120 (1987)

  • [文献書誌] S.Fuchinoue K.Ota et al: Transplantation Proceedings. 15. 953-957 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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