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1987 年度 実績報告書

潰瘍性大腸炎に合併する大腸癌, 異型上皮の組織発生に関する核DNA定量による解析

研究課題

研究課題/領域番号 62570593
研究機関東京大学

研究代表者

杉山 政則  東京大学, 医学部(病), 助手 (20192825)

研究分担者 鈴木 公孝  東京大学, 医学部(病), 医員 (60221321)
正木 忠彦  東京大学, 医学部(病), 医員 (30238894)
長島 郁雄  東京大学, 医学部(病), 医員
永井 秀雄  東京大学, 医学部(病), 助手 (00164385)
阿川 千一郎  東京大学, 医学部(病), 助手 (00175788)
キーワード潰瘍性大腸炎 / 細胞核DNA量 / 癌化 / Dysplasia
研究概要

1.大腸内視鏡あるいは手術で得られた潰瘍性大腸炎(以下UC)33例の標本につき薄切切片法で細胞核DNAの定量を行った. 1)33例中9例(27%)がnon diploid(aneuploidあるいはpolyploid)であった. うち8年以上経過した24例中7例(29%)がnon diploid, 8年未満の9例中2例(22%)がnon diploidであった. non diploid9例中6例(67%)は全大腸型, 3例(33%)が左側型であった. 2)癌を合併して手術した3例が含まれているが, このうち2例の癌部位はaneuploidで1例はdiploidであった. dysplasiaは3例ともみられたが, 1例がdiploid+polyploidを示し, 他の2例はdiploidであった. 3)3例がindefinite for dysplasiaで経過観察中であるが, うち1例はdiploid, 他の2例はdiploid+aneuploidを疑っている. 4)各症例につき4μ, 7μ, 10μと連続した3つの切片を測定したが, 3者の間でヒストグラムの差は認められなかった.
2.1の結果の妥当性を評価するために, 一般の大腸癌12例につき, その癌部, 非癌部のDNA量の測定を, 薄切切片法(4μ, 7μ, 10μ)及び細胞単離法の2方法で行い比較検討した. 1)非癌部は全例diploidであった. 癌部位については, 7例(58%)がnon diploid, 5例(42%)がdiploidであった. 2)すべての症例につき, 薄切切片法, 細胞単離法の両者の間で, ほぼ同一のヒストプラムパターンを認めた.
3.今後, UC症例を増やして検討するとともに, 細胞単離法にてもこれを行ない, UC患者のsurveillamceにおけるDNA測定の意義についての知見を深めていきたい.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 阿川千一郎: 胃と腸. 21-9. 987-990 (1987)

  • [文献書誌] 武藤徹一郎: 消化器外科. 10(12). 1796-1803 (1987)

  • [文献書誌] 小西文雄: Medicina. 24. 208-209 (1987)

  • [文献書誌] 正木忠彦: 発表予定(第5回消化器癌DNA研究会).

  • [文献書誌] 正木忠彦: 発表予定(第29回日本消化器病学会).

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2017-04-05  

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