研究課題/領域番号 |
62570615
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
都築 俊治 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (80051192)
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研究分担者 |
新井 洋明 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (30184261)
中安 邦夫 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40180426)
上田 政和 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (50142419)
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キーワード | 肝癌の進展 / 肝移植 / 移植免疫抑制 |
研究概要 |
62年度に引続いて実験を行い、下記の結果を得た。 1.DABの他に0.06%の割合で免疫抑制剤であるcyclosporin A(Cy A)を加えた飼料でラットを飼育すると10週では肝癌の発生は見られなかったが、12週では4匹中1匹に肝癌が発生した。 Cy Aの血中濃度は、150ng/ml以上に維持されていることが確認された。 2.ラット肝癌(H-35)の細胞10^8個を肝左葉に注入し、その増殖の状態をCy Aを加えた飼料で飼育した群と加えない飼料で飼育した群で比較した。 H-35の細胞注入後、11、16、21日目の平均腫瘍体積はCy A非投与群ではそれぞれ1700mm^3、35mm^3、4500mm^3、Cy A非投与群ではそれぞれ55mm^3、23mm^3、16mm^3で、Cy A投与例が大きい腫瘍体積を示した。 組織学的に検討すると、注入された癌細胞は対照例では16日目、21日目には8例全例で壊死に陥っていたが、Cy A投与例では16日目の例で4匹中1匹、21日目の例で4匹中2匹に"live"cancer cellが認められた。
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