• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

肝切除後、肝再生に及ぼすフィブロネクチン及びラミニンの影響

研究課題

研究課題/領域番号 62570620
研究機関関西医科大学

研究代表者

小林 将秀  関西医科大学, 医学部, 助手 (40186771)

研究分担者 山村 学  関西医科大学, 医学部, 講師 (60077732)
浜田 吉則  関西医科大学, 医学部, 助手 (00172982)
キーワードフィブロネクチン / 肝再生 / チオアセトアミド誘発肝硬変 / CT / DNA合成 / 網内系貧食能 / アプロチニン / プロスタグランジン
研究概要

1)臨床研究として肝硬変合併及び非合併症例における肝切除後の肝再生過程をCTを用いた残存肝容積変化と血漿フィブロネチン(FN)濃度の推移を比較検討し、両者の間に有意な相関関係を認めた。さらに正常肝及びチオアセトアミド(TAA)誘発硬変肝ラットの70%肝切除モデルにおいても、術後肝再生率とFNとの間に有意な相関を認め術後肝再生指標としてFN有用性を示した。2)基礎研究として、精製したヒト血漿FN投与がラット肝切除後の肝再生過程に及ぼす影響を検討した。肝切時のFN投与により肝切除後のラット残存肝におけるDNA合成の亢進と肝細胞分裂の有意な増加が認められ肝再生が促進され、肝網内系貧食能も有意に増強された。さらに肝切除後のラット血漿FN濃度とDNA合成能及び網内系貧食能との間に有意な相関関係が認められたが、インドメサシン投与により肝切除24時間後のDNA合成は有意に抑制された。インドメサシンがシクロオキシゲナーゼを阻害しプロスタグランジン(PG)合成を抑制することから、肝再生過程におけるFNの作用機序としては、FNが網内系賦活作用を増強し、クッパー細胞等からのPG産生を介してDNA合成を促進させることが示唆された。またプロテアーゼインヒビターの一つであるアプロチニン(AP)とFNの同時投与はFNの単独投与よりも肝再生促進作用をさらに増強させたが、これはAP単独投与がDNA合成及び網内系貧食能の有意な増強傾向を示さなかったことから、APがプロテアーゼ等によるFNの限定分解を抑制することによると考えられた。3)TAA誘発後硬変肝ラットの肝切除モデルにおけるFNおよびアプロチニン投与も肝切除24時間後のDNA合成を有意に増加させたが、正常肝モデルよりは有意に低値であった。

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi