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1988 年度 実績報告書

両肺一括同時移植に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570644
研究機関東邦大学

研究代表者

山崎 史朗  東邦大学, 医学部胸部心臓血管外科, 助教授 (20096275)

研究分担者 長谷川 洋一  東邦大学, 医学部胸部心臓血管外科, 助手 (80172899)
千保 純一郎  東邦大学, 医学部胸部心臓血管外科, 助手 (60163127)
佐々木 忠  東邦大学, 医学部胸部心臓血管外科, 助手 (30147566)
キーワード肺移植 / 自家肺再移植 / 両肺一括移植
研究概要

昭和62年度の研究に引き続いて昭和63年度も同様に成犬を用いて両肺一括の自家移植実験を行った。昭和62年度の実験成績を反省し、本年度は実験方法に種々の改良を加えた。まず開胸法として昭和62年度は胸骨横断を含む両側肋間開胸を行ったが、これを胸骨縦断による両側開胸術へ変更したこと、体外循環の送血ルートとして大動脈起〓部から股動脈へ変更したこと、このため前年度より更に体重の多い成犬を実験犬として使用したこと等で、両側肺剥離操作、左房壁、肺動脈、気管の吻合方法、吻合順序に関しては前年度とほぼ同様に行った。以上の如く実験手技上の改良により、その後の大部分の再移植操作は順調に行われ、人口心肺からの離脱が行われたが、多くの例で人口心肺中止後心拍出量が十分に得られず低血圧をきたし、それに出血、肺水腫等が重なり、人口心肺離脱後長時間の生存例は得られなかった。結局、昭和62、63年の両年度に計31頭に実験を行い、最終的に人口心肺離脱後最長生存時間は3時間18分で、わずか1頭のみであり、その他は7〜80分で心停止を来した。
以上の如く、本年度には実験手技上もほぼ完成したにも拘らず再移植後満足すべき術後生存が得られなかった。このことから、特に本邦での成犬は活力にとぼしく、血管も脆弱で人口心肺下体外循環実験後の生存に適さないという印象を受けた。またこの事実は本邦における他の多くの研究者も指摘していることであり、今後本研究を更に発展させて良好な成績を得るためには、実験動物を成犬から霊長類へと変更することが必要と思われた。

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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