研究概要 |
初年度計画により, パーソナルコンピュータ, 画像入力装置, カラーフレームメモリ, ディスプレイ装置等を購入し, オートラジオグラムの画像入力, 較正及び継時二重標識画像解析プログラムの開発を完了した. これらはすべてモニターで画像を見ながら対話的操作により実行されるもので次のようなプログラムよりなる. (1)CCDカメラにより入力した画像データにオフセット補正(黒), シェーディング補正を行ない, フィルムベースの透過度を基準(白)として較正する. (2)一次標識画像(^<14>C画像)と二次標識画像(α^<14>C+^3H画像)に記録された既知濃度^<14>C部分の透過度が等しくなるような較正値αを求める. (3)画像間演算を実施するため各画像の重心が等しくなるように平行移動し, さらに長軸の傾きが0度となるように回転して2枚の画像を重ね合わせる. (4)(α^<14>C+^3H画像)-α(^<14>C画像)により真の二次標識画像(^3H画像)を得る. さらにそれらの比画像(^3H画像/^<14>C画像)を計算し, 一次標識と二次標識の間すなわちキンドリングによる特異的変化部位を検索する. 一方, 基礎実験により^3H感受性フィルムで二次標識オートラジオグラムを得る段階で^<14>Cによりフィルムが飽和する可能性が高く, 相対的に少量の^<14>C-DGと多量の^3H-DGを投与し比較的短時間の露出期間で二次標識オートラジオグラムを得ることが必要であることが判明した.
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