研究課題/領域番号 |
62570684
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
柴田 大法 愛媛大学, 医学部, 教授 (00077645)
|
研究分担者 |
鶴岡 浩昭 愛媛大学, 医学部附属病院, 助手 (50207453)
伊藤 俊雄 愛媛大学, 医学部, 助手 (30193501)
|
キーワード | 血管柄付骨膜弁 / biological bonding / チタニウム多孔体 / 犬用人工股関節 / bone ingrowth |
研究概要 |
家兎〓骨骨膜の血管柄付き骨膜弁で純チタン多孔体を包み大腿四頭筋の末梢側筋腱端に固定し、6週、9週、12週目にそれぞれ3羽ずつ経時的にソフテックスと非脱灰硬組織標本で評価した結果、6週目では骨膜由来と考えられる新生骨(woven bone)がチタン多孔体の中に進入してゆき、9週目になると新生骨が肥大し髄腔形成、層状構造などの新生骨が成熟する過程が観察され、12週目になると新生骨の周囲に破骨細胞が多数出現し、虫食い像を呈するようになる。しかしながら、いずれの時期においても純チタン多孔体〜骨の界面はbone inqrowthを保っていた。新生骨と筋腱端の間は線維性結合組織でつなかっていた。新生骨のvolumeは経時的に減少してゆく傾向が認められた。日本白色家兎(♂、生後6か月、3.0〜3.5kg)の大腿四頭筋の末梢端に約7mm×7mm×4mmの腸骨全層の遊離骨移植を行いそれをLeedsーKeio人工靱帯で固定した。3週、6週、9週、12週に2羽ずつ屠殺し、脱灰標本をHE染色し遊離骨の骨梁を、total bone volumeとして経時的にTAS画像解析装置を用いて計測した。total bone volumeは経時的に減少し、3週目と9週目を平均値の差の検定をすると有意に減少していた。犬用人工股関節を試作した。ソケット:HDP製、φ16mmフリンジ付き、臼葢にセメント固定される。ステム:チタン合金性(6Alー4Vd)、骨頭φ10mm、転子部にはφ3mmの孔が3ケ開けられ純チタン多孔体が純チタンスクリュウにて固定される。ステム末梢はφ4mm長さ42mmの円柱状になって大腿骨にセメント固定される。この人工関節は、幾つかの部品によって構成されているので、様々な組み合わせが可能であり、現在中枢置換型人工関節として埋め込み実験をしているが、固定性、安定性良好であり、今後の筋腱付着部を有する人工関節の開発に有用と考えられる。
|