研究課題/領域番号 |
62570684
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
柴田 大法 愛媛大学, 医学部, 教授 (00077645)
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研究分担者 |
鶴岡 裕昭 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (50207453)
伊藤 俊雄 愛媛大学, 医学部, 助手 (30193501)
KUSHIBE Hideo Ehime University School of Medicine Instructor (10177991)
SASAKI Masatoshi Ehime University School of Medicine Instructor (90170696)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | 患肢機能温存手術 / 人工関節 / 生体材料 / 人工ハイドロオキシアパタイト / 純チタン多孔体 / ポリエステル線維 / 血管柄付骨膜弁移植 / 生物学的結合 |
研究概要 |
骨悪性腫瘍に対し切断術を回避し患肢を温存する患肢温存手術は、診断技術の向上、化学療法の発達、Surgical Staging Systemの導入等によってかなりのことが可能になってきているが、病巣の広汎切除によって、関節節腱骨付着部を犠牲にしなければならず、その結果として関節周囲の節腱の付着部が維持できなくなり、機能肢として残すことが因難となっている。そこで、家兎正常節腱骨付着部の構造及び、機械強度、人工ハイドロオキシアパタイト、純チタン多孔体、Leeds-keio人工靱帯のin vivoでの実験、血管柄付き骨膜弁移植、犬人工股関節など、いくつかの基礎的の実験を行った結果、機能肢温存手術における節腱接着可能な複合人工関節の開発には2つの方法が在ると考えられた。すなわち1.人工関節に節腱を固定する際に骨を介在させることによって、節腱骨停止部を作り、骨と人工関節はosseointegrationを起こさせ、いわゆるbiological fixationを得る方法と2.人工関節に節腱を固定する際、人工靱帯でaugumentationする方法である。前者について検討すると、金属と節腱の架橋にはosteoqenic tissueとして血管柄付き骨膜弁移植が必要であり、また節腱停止部表面は生体親和性に優れ骨に近い物性の多孔体であることが望ましいと考えられた。しかし、これらによって新しく作られた骨は非荷重下では経時的に吸収されてゆく傾向があった。後者について検討すると、人工靱帯は節腱と密な結合が得られることが解ったが、人工関節と人工靱帯の結合には現在機械的結合しかなくその部での機械的破綻が将来心配される。これらのことから、今後の節腱停止可能な人工関節を開発するには、1.金属上に作った節腱骨付着部の維持機構の解明2.機械的破綻のない人工関節〜人工靱帯のコンポジット化が研究されなければならないと結論された。
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