研究概要 |
幼若ラットおよび幼若家兎を用い, 寛骨臼二次骨化中心出現時期を検索した. その結果, ラットでは生後2〜3週, 家兎では3〜4週で出現し, 次第に大きさを増して10〜12週で骨化が完成する. これら二次骨化中心のうち, 恥骨のそれが最大であることが判明した. 経耳的脳下垂体切除ラットでは成長遅延が見られたものの, これと相対応して寛骨臼二次骨化中心との出現時期に遅延が認められたが, 正常群のそれとほぼ同じ期間で骨化の完成をみた. 寛骨臼の形態は正常と同じで, 形成不全は認められなかった. 一方EHDP投与群において成長軟骨帯の石灰障害は認められたものの, 骨化中心出現・閉鎖の時期は正常期と同様であった. 以上の実験結果から, 寛骨臼の発育にもっとも重要な影響をもつ骨化中心は恥骨のそれであることが推定され, 微弱直流電流による刺激実験は恥骨二次骨化中心に行うことにした.
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