研究概要 |
胃、空腸,回腸、大綱を摘出した犬6頭に1%ハロセンを3時間吸入さ せて、それ以後10日間の尿、および胆汁中への弗素排泄動態を、臓器を摘出しない 対照群6頭のそれと比較した。その結果、摘出臓器重量は体重の7%であったが、ハ ロセンの体内摂取量は対照群に比して19%減少し、その生体内分解率も対照群に比 して44%低下した。尿中弗素排泄量は対照群に比して58%減少したが、胆汁中へ の弗素排泄量には差を認めなかった。以上のことより、門脈領域の臓器はハロセンの 体内分解にきわめて重要な影響を有することが認められ、さらに胆汁中へ排泄される ハロセンの分解産物は尿中排泄されるものと同一ではない可能性が示唆された。
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