研究概要 |
1.正常人, 尿路結石患者, 原発性副甲状腺機能亢進症(HPT)の患者の尿中酸性ムコ多糖(GAG)を抽出し, セルロースアセテート膜を用いた2次元電気泳動法にてその定性をした. その結果, 正常人と尿路結石患者においては特に差は認められなかったが, HPT患者においては特にヒアルロン酸が有意に多く分泌されていることが判明した. またHPT患者の尿路結石中のマトリックスGAGはヒアルロン酸であり, このヒアルロン酸が尿路結石形成において重要な働きをしているものと考えられた. 2.シュウ酸カルシウムの結晶凝集におけるGAGの作用をみるため, GAGの中で, コンドロイチン硫酸, ヘパラン硫酸は低濃度からinhibitorとして働き, ヒアルロン酸は低濃度ではpromotorとして, 高濃度ではinhibitorととして作用することがわかった.
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