研究概要 |
抗癌剤耐性に伴う膜抗原の変化を、TM抗体シリ-ズを中心としてその発現様式の変化を検討した。作製した抗癌剤耐性細胞は、Methotrexateの耐性細胞(BeWo,SCH)、Cisplatin耐性細胞(BeWo,SCH,Kuramochi)、VP1623耐性細胞(BeWo,SCH)を用いて行った。Cispalatin耐性とVP1623耐性細胞は10^<-7>Mで親株と同等な発育速度を示し、MTX耐性は10^<-6>Mで親株と同等の発育速度で培養中である。TM3-8、TM5-1,TM7-3,多剤耐性に観察されるPーglycoproteinに対する抗体MKR-16(鶴尾博士より分与)を用いた。細胞株は、PC細胞、SNG-M細胞、F9細胞と上記耐性細胞株を対象とした。 上記、耐性細胞のうちKuramochi-CiSは、P-glycoproteinの発現亢進が観察されたが、その他はNogative controlと同レベルの発現であった。MTX耐性細胞は、TM5-1の発現量の減少がそれぞれflolw cytometoryで観察された。F9細胞は、vitaminA10^<-8>〜10^<-6>M連続添加により、H-2の発現亢進が報告されているが、同様の処理を行った細胞が、P-glycoproteinを発現することが明らかとなったが、その機序は不明である。 さらに、昭和62年度、昭和63年度、平成元年度の研究成績を最終年度として発表する。
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