研究概要 |
1.悪性卵巣腫瘍17例, 及び5例の良性卵巣腫瘍組織よりDNAを抽出し, Surthern blot hybridization を施行した. 用いたProbeはK-ras,myb,abl,fos,myc,src,erb-A,sis,fms,N-myc,であるが, いずれにおいてもDNAの増幅等の所見は得られなかった. 今後, 数種のprobeを用い, screeningを続行する予定である. これまでのところ, 卵巣癌発生のメカニズムとしてのOncogeneの増幅という現象は, 比較的まれであろうことが予想されるため, 悪性卵巣腫瘍10例よりDNAを抽出し, NIH3T3 cellによるTransfection assay を施行中である. これにより, Transforming 活性の検出, あるいは新たな oncogeneの検出が期待できるかもしれない. 2.繊毛性疾患においては, 繊毛癌細胞株5種, 正常繊毛2例, 胞状奇胎2例, 侵入奇胎2例, 繊毛癌組織1例よりDNAを抽出し, 上に述べたoncogene をprobe として Suuthern blot hybridizationを施行した. これらにおいてもDNAレベルにおける異常は, これまでのところみられていない. 今後も, screeningを続行する予定である. 又, 繊毛癌細胞株のNorthern blot hybridization は来年度施行予定である.
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