研究課題/領域番号 |
62570795
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
北沢 克明 岐阜大学, 医学部, 教授 (20009484)
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研究分担者 |
松原 恵子 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (10199838)
杉山 和久 岐阜大学, 医学部, 助手 (80179168)
河合 憲司 岐阜大学, 医学部附属病院, 助手 (00169666)
谷口 徹 岐阜大学, 医学部, 助手 (30179840)
船橋 正員 岐阜大学, 医学部, 助教授 (30112709)
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キーワード | 実験緑内障 / 緑内障性視神経障害 / 画像解析 / アルゴンレーザー / 網膜神経線維 |
研究概要 |
サル10頭で、1眼の隅角にアルゴンレーザー照射を数回反復して行い、実験的緑内障を作製し、他眼は無処置コントロールをした。実験緑内障眼、対象眼を対象としてin vivoおよびin vitroで種々の検索を行ない次の結果を得た。 1.緑内障眼視神経乳頭の画像解析:実験的緑内障作成前ならびに眼圧上昇後に経時的にin vivoで視神経乳頭画像解析を行ない、眼圧上昇とともに視神経乳頭陥凹の深さ、容積、径が増大し、その増大率は眼圧の高さ、持続時間と有意に相関すること、陥凹径が眼圧上昇に最も鋭敏に反応することが明らかとなった。 2.in vivoでの定量的解析の後、眼球を摘出し、摘出眼視神経乳頭を写真撮影し、得られた写真をディジタイザーにより計測し、我々の使用した画像解析法が、視神経乳頭の実測値に極めて良く近似することを明らかにした。 3.摘出した緑内障眼を光顕および電顕で検索した結果、強膜篩状板レベルブの軸索の障害が中心血管に隣接する部位より始まり周辺に及ぶこと、視神経障害が軽微な時点で網膜神経繊維の変性が始まることを示唆する新しい知見を得た。この結果は、緑内障性視神経障害の成り立ちの上での血液環境障害の重要性を示唆し、本年度(平成元年)計画されている虚血を起こさせたサル眼での研究の必要性を裏付けるものと考えられる。
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