研究課題/領域番号 |
62570804
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
藤原 久子 川崎医科大学, 眼科, 助教授 (30033278)
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研究分担者 |
片山 寿夫 川崎医科大学, 眼科, 講師 (10185811)
江木 邦晃 川崎医科大学, 眼科, 講師
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キーワード | 眼炎症 / PAF / インタ-ロイキン / PAF拮抗剤 / PG合成阻害剤 |
研究概要 |
サイトカインの一つであるインタ-ロイキン(IL)は免疫応答の仲介因子であるのみならず、急性、慢性炎症反応の作用物質として注目されている。 インタ-ロイキンI、プロスタグランディン(PG)、PAFの相互作用について検討した。 1.IL-1βを家兎の硝子体に注入すると100U以上で、前部眼組織に炎症反応をおこすことができた。最大の炎症は6〜12時間に見られ24時間でほぼ完全に消失した。 前眼部に変化、前房水中の蛋白とPGE_2を指標としてPG合成阻害剤、PAF受容体拮抗剤、ステロイド剤の作用を比較した。 IL-1眼内炎において、PAF拮抗剤とPG合成阻害剤の併用は、房水中の蛋白量を単独投与よりさらに抑制し、PGE_2も抑制することが認められた。PAFとPGがILー1の血管透過性作用に相乗的に作用することが認められた。PAF拮抗剤とPG合成阻害剤の併用により、血液房水柵が保護されると考えられた。 2.人血液中のPAFをRIAにより測定した。人血中のPAFの値は、ぶどう膜炎患者、特にペ-チェット病患者では著明に上昇していた。 3.活性を酸素による組織障害が注目されてきたが、人血液を用いて02^^・の発生をチトクロ-ム法により測定した。PAFにより02^^・の発生か増加した。PAF受容体拮抗剤を投与すると02^^・の発生が抑制された。 PAFは血管に作用するのみならず、血球に作用し02^^・の発生を促進し02^^・を介して組織や細胞の炎症反応に寄与すると考えられる。
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