研究課題/領域番号 |
62570804
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
藤原 久子 川崎医科大学, 眼科, 助教授 (30033278)
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研究分担者 |
片山 寿夫 川崎医科大学, 眼科, 講師 (10185811)
江木 邦晃 川崎医科大学, 眼科, 講師
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研究期間 (年度) |
1987 – 1989
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キーワード | アレルギ-性眼炎症 / 化学伝達物質 / プロスタグランディン / ロイコトリエンB_4 / 血小板活性化因子 / インタ-ロイキン / 活性酸素 |
研究概要 |
ぶどう膜や眼内炎症は、多少ともアレルギ-反応の修飾を受けて発症する。眼組織は身体の他の組織と同様、炎症反応においては、細胞間の伝達仲介をする化学伝達物質が存在している。3年間の研究では、ぶどう膜炎やアレルギ-性眼炎症におけるメディエ-タ-についてプロスタグランディン(PG)を中心にその作用の特長とメディエ-タ-相互作用について実験的及び臨床的に検討し、次の結果を得た。 1.ぶどう膜炎患者におけるメディエ-タ-の動向と臨床的意義 ぶどう膜炎患者ー特にベ-チェット病患者では、白血球の増加や好中球の遊走活性が亢進することが知られているが、我々の研究ではベ-チェット患者の血液中のロイコトリエンB_4が上昇することを明らかにし、本症の好中球の異常を説明できる要素と考えた。次にベ-チェット患者の血液中のPAFについても著明に増加していることを認め、本症の白血球易被刺激性を説明できる一要素と考え、PAF拮抗剤の抗炎症作用への期待がもたれた。 2.メディエ-タ-の相互作用 家兎紅彩で最も多く遊離されるPGE_2を指標とし、他のメディエ-タ-のPGE_2の遊離に対する作用を検討すると、サブスタンスPとPAFは促進的に作用し、VIPは抑制した。 サイトカインの一つであるインタ-ロイキン1(ILー1)は、免疫応答に関与するのみならず炎症反応作用物質として知られてきた。我々はIL-1βにより家兎に前眼部炎症をおこすことを示し、この炎症に対するPG合成阻害剤、PAF拮抗剤、ステロイドの効果を検討したところ、PG合成阻害剤とPAF拮抗剤の併用が最も血液房水棚の保護に役立つことを示した。 人血液を用いてPAFが活性酸素の発生を促進することを示し、PAF拮抗剤がそれを抑制することを示した。
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