研究課題/領域番号 |
62570820
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
竹内 宏 朝日大学, 歯学部, 教授 (40102123)
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研究分担者 |
土居 誠司 朝日大学, 歯学部, 助手 (80188838)
金久 純也 朝日大学, 歯学部, 助教授 (50121314)
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キーワード | 破骨細胞 / IL-1β / IL-1receptor / 骨吸収 / 破骨細胞機能 / F-actin |
研究概要 |
1.破骨細胞のinterleukin -1β(IL-1β)receptorの検出 (1)カバークラス上で培養した家兎破骨細胞、骨芽細胞、マクロファージをリコンヒナント・ヒトIL-1βとインキュベートした後、モノクローナル抗IL-1抗体とヒオチン・アヒジン法を用いた蛍光抗体法で1L-1結合部位(rceptor・site)の証明を試みた。ヒトIL-1βと反応させた細胞だけでなく、IL-1βを添加しなかった細胞群にも陽性所見がみられた。破骨細胞、マクロファージには細胞全体に分布する弱い微細顆粒状の蛍光を認めた。骨芽細胞、線維芽細胞の中には、僅少の顆粒状蛍光を示すものと蛍光が認められないものがあった。IL-1βを添加していない細胞群にも陽性所見がみられた理由として、培養細胞自身がいったん産生したIL-1がreceptorに結合しそれを1次抗体で認識している可能性、膜結合性IL-1を認識している可能性、Fc・receptorなどを介した1次抗体の非特異結合の可能性などが挙げられる。従って、今後、本研究を展開する前に、培養細胞由来のIL-1結合のブロックと、Fc・receptorのマスクを行なった後の結果を検討する必要がある。(2)(1)の系にgold-colloid標識抗体を用いて免疫走査電子顕微鏡的分析を行なった。破骨細胞細胞膜には多数のmicrovilli、blebs、ruffleを認め、反射電子像ではそれらには多数のgold粒子が結合していた。 2.破骨細胞の細胞骨格と骨吸収能 骨吸収に連関する破骨細胞の細胞運動とF-actinの分布との関係を蛍光標識を用いて検索した。分離破骨細胞内でF-actinは細線維状あるいは多数のdotから成るベルト状構造物として認められた。ベルト状構造物は非常に強い蛍光を示し、同部に多量のF-actinが存在していることが明かとなった。また、基質との関係からベルト状構造物は細胞の付着と遊走に密接に関連していると考えられた。
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