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1987 年度 実績報告書

細胞外ATPによるCa^<++>, イノシトールりん酸代謝とEGF受容体の機能変化の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570840
研究機関城西歯科大学

研究代表者

細井 和雄  城西歯科大学, 歯学部, 助教授 (10049413)

研究分担者 杉田 憲司  城西歯科大学, 歯学部, 助手 (90171157)
栗原 琴二  城西歯科大学, 歯学部, 助手 (10170086)
キーワード細胞外ATP / 細胞内Ca^<2+> / ホスファチジールイノシトールりん酸代謝 / EGF受容体 / りん酸化
研究概要

1)A431培養細胞の細胞外液にATPを添加すると, ^<45>Ca^<2+>の細胞への取込みが促進される. 細胞の諸機能の調節に細胞内Ca^<2+>が極めて重要な役割を演じているので, この現象を解析するために, Ca^<2+>輸送阻害剤であるベラパミール, ニフェジピン, ジルチアゼムなどを添加して, ^<45>Ca^<2+>取込み実験を行なったがこれらの化合物は^<45>Ca^<2+>取込みを阻害しなかった. しかし, ATPのアナログであるAMP-PNPをはじめ, ATPaseの阻害剤であるADP, ピロりん酸を添加してATP依存性^<45>Ca^<2+>取込みを測定すると, これらの化合物によるecto-ATPase活性の阻害と平行して^<45>Ca^<2+>の細胞への取込みが阻害された. また本研究で用いた^<45>Ca^<2+>輸送阻害剤はecto-ATPaseを阻害しなかった. したがってATP依存性^<45>Ca^<2+>取込みにecto-ATPaseが何らかの役割を演じている可能性が考えられる. 現在, ^<45>Ca^<2+>の取込みおよびecto-ATPase活性に対する種々の二価金属イオンの効果を調べ, ^<45>Ca^<2+>の取込み活性とecto-ATPase活性の相関関係を調べている.
2)細胞外ATPはA431細胞において(1)にのべた^<45>Ca^<2+>の取込みに先行して, ATP添加後数秒以内に急激な細胞内Ca^<2+>の上昇が起こることを見出した. 細胞内Ca^<2+>はATP添加後約30秒で最大値を与え, 2-3分以内にATP添加前の値にもどった. 細胞外ATPによってEGFレセプターがりん酸化されることを既に見出しているので, この現象は, 細胞外ATPによって細胞膜のホスファチジールイノシトールりん酸の分解が促進された結果ジアシールグリセリドとイノシトール三りん酸が生成したためと考えられる. 現在細胞内Ca^<2+>上昇に対する各種リガンドの影響について調べると同時に細胞外ATPによるホスファチジールイノシトールりん酸の分解を直接調べている.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Hosoi, K. ;Sugita, K. ;Ueha, T. and Edidin, M.: Journal of The Physiological Society of Japan. 49. 334 (1987)

  • [文献書誌] 細井和雄, 小玉昭子, 上羽隆夫: 歯科基礎医学会雑誌. 29. 225 (1987)

  • [文献書誌] Murai, T. ;Kurihara, K. ;Sugita, K. ;Hosoi, K. and Ueha, T.: Jap. J. Physiol.37. 871-879 (1987)

  • [文献書誌] Hosoi, K and Edidion, M.: FEBS letters. (1988)

  • [文献書誌] Hosoi, K. ;Sugita, K. ;Kodama, A. ;Kurihara, K. ;Murai, T. ;Atumi, T. ;Ueha, T. and Edidin, M.: General Session of the International Association for Dental Research (IADR) Abstract. (1988)

  • [文献書誌] Hosoi, K. ;Kittur, D. and Edidin, M.: Biochemistry.

  • [文献書誌] 奥山隆監修, 細井和雄, 中西信夫, 上羽隆夫: "動物成分利用集成" R & D プランニング(東京), 940 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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