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1987 年度 実績報告書

生体膜モデルとしてのリポソームと歯科材料の相互作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570873
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

藤沢 盛一郎  東京歯科大学, 歯学部・総合診断部, 講師 (40014162)

研究分担者 門磨 義則  東京医科歯科大学, 医用器材研・技能性高分子, 助教授 (00092403)
キーワードりん脂質-コレステロールリポソーム / Bis-GMA関連モノマー / 相互作用 / DSC / 1H及び13CNMR
研究概要

1.レジン充填材料, 歯質接着性レジン, レジンボンデング剤に広く用いられている重合性モノマーの生体膜損傷作用のメカニズムを明らかにするため, 生体膜のモデルとしてジパルミトイル・ホスファチジルコリン(DPPC)とコレステロール(CS)より成るリポソームを調製した. そしてモノマー類とDPPC-CS系リポソームの相互作用を示差走査熱量計(DSC)核磁気共鳴法(NMR)を用いて研究した. モノマは市販品を精製して用いた. とくにBis-GMAモノマーより液体クロマトグラフィーで異性体Iso-Bis-GMAを分離した. DPPC-CS系リポソームのDSCパラメーター(相転移温度, エンタルピー, エントロピー, DSCピークの半値幅)の変化は, Bis-GMA, Iso-Bis-GMAが最も大きかった. これら Bis-GMAモノマーはOH基と疎水性の高いジフェニールプロパン基をもつ. 同じBi_5-GMA関連モノマーの中でもOH基をもたないモノマー類のDSC変化は小さかった. 以上のことより, OH基をもつBis-GMAモノマーは膜中のコレステロールに透入しやすく, 膜構造を乱し易いことが明らかになった. OH基をもつBis-GMAモノマーの高い溶血性は膜中のコレステロールへのモノマーの透入によると結論づけた.
2.生体膜とモノマーの相互作用を直接知る方法として, JNM-GX270NMRで実験を行なった. 生体膜のモデルとしてDPPCリポソームを用いた. ^1H, ^<13>CNMRにより, 重水中の系に添加したメチルメタクリレート(MMA)はDPPCリポソームに取込まれることが明らかになった. とくにモノマー中の二重結合部分がりん脂質二重層に取込まれ易いことが分かった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 藤沢盛一郎, 門磨義則: 歯材器. 6. 592-599 (1987)

  • [文献書誌] 藤沢盛一郎, 門磨義則: 歯材器. 6. 795-802 (1987)

  • [文献書誌] S. Fujisawa;Y. Kadoma;Y. Komoda: Biomaterials. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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