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ハイドロキシアパタイト顆粒(HA)は代用骨として臨床に利用されているが付形性に欠ける。そこでコラーゲンあるいはゼラチンとの複合材とする事により形態付与が容易となり臨床上の有用性が増すと考え、この複合材料の組織反応について動物実験による検討を行なった。
前年度の研究で、(1)HAと水溶性コラーゲンにグルタールアルデヒド溶液を加えて粘土状に硬化させた物は組織への障害が著しく、臨床利用が不可能である事がわかり、(2)これを乾燥させた物歯の異物処理の細胞浸潤が著しく臨床上望ましい材料では無い事がわかったため、本年度は(3)HAにゼラチン水溶液を加え乾燥硬化された物を中心に実験を行なった。すなわちこれら家兎の下顎骨部に移植して経時的に屠殺し、X線写真撮影後、その組織反応を病理組織学的に検討した。
結果は、X線写真での検索ではのHA単独群に比してHA-ゼラチン群の方がHAの散在が少なく、病理組織学的検討では、HA単独群に比してHA-ゼラチン群は何ら組織為害性を示す事は無く、骨新生の程度もHA単独群と同程度であった。以上の結果よりこのHA-ゼラチン複合材は臨床応用上有用な材料であることが示唆された。
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