研究分担者 |
松木 優典 京都大学, 医学部, 助手 (90165796)
村上 賢一郎 京都大学, 医学部, 講師 (00174269)
廣岡 康博 京都大学, 医学部, 助手 (60173275)
西田 光男 京都大学, 医学部, 助手 (50154620)
兵 行忠 京都大学, 医学部, 講師 (70115921)
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研究概要 |
1.下顎前突症患者に対する下顎枝矢状分割法施行に関する術後予測に関する研究. 予測模型上で作製したocclusal splintをガイドとして上顎に対する下顎の位置決定を行った後, splintならびに下顎石膏模型に硫酸バリウムを塗布し, これらを患者の口腔内に装着し頭部X線規格写眞を撮影し, 從来のペーパーサージェリーと, 本法を応用したペーパーサージェリーについて予測のずれの大きさについて比較検討を, 計36症例に対して行った結果, 推計学的有意差をもって本法の正確性を証明し得た. 2.上顎前方歯槽骨切り術(Wassnund-Wunderer法)による側貌軟組織の変化に関する研究 25症例について, 術前術後の鼻高の変化について側貌頭部X線規格写眞により検討を行った. この結果, 鼻尖点Prnの動きについては後方移動症例では水平的に0.89±0.81mm後方へ, 前方移動症例では水平的には0.64±0.63mm前方へ, 垂直的には0.10±0.27mm上方への移動が認められた. 鼻下点では, それぞれ, 前者で水平的に2.22±1.55mm後方へ, 垂直的には1.52±1.02mm下方へ, そして後者では水平的には2.06±0.53mm前方へ, 垂直的には1.84±3.0mm上方への移動が見られた. またnasal angleは∠SNAが小さくなれば, 逆の負の相関が見られた. すなわち, これらを総括すると, 術後症例の側貌において, 從来より懸念されていたような鼻高の低下は極めて僅少なものであることが解明されたと同時に, 鼻下点Snの手術による移動が大きく, 相対的に鼻高はむしろ高くなることが本研究結果からも証明し得た.
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