研究概要 |
この研究は, 新潟県の地域歯科保健向上のため, 県下112市町村に関する社会科学的および医学的分野における多数の情報を集め, さらにこれら市町村の全小学校, 約750校の歯科保健情報を経年的に蓄積し, データベースを作成したものである. これをCODB(Community Organization Data Base)と呼ぶことにした. CODBの基本構造は, (1)市町村データ群(地域区分, 産業, 生活基本情報などの社会科学的な情報, 一般医科と歯科に関する情報, および保健行政に関する情報など) (2)幼稚園・保育園, 小学校データ群(昭和56年以来の学年毎のう蝕り患状況, および歯科保健の実施状況などの経年データ) (3)マスメデアデータ群(昭和49年以来の歯科保健, とくにフッ化物応用に関する新聞報道に関するデータ) (4)厚生省, FDIデータ群(昭和32年以来の厚生省歯科疾患実態調査のう蝕り患のデータ, およびFDIのBasic Fact Sheetsからのデータ) (5)個人データ群(当教室のフィールドワークによる11の小・中学校の個人単位のう蝕り患の経年データ) の5群のデータファイルからなる. 以上のデータに関するアイテム(項目)は1000以上に達し, 大多数のアイテムは経年的に集積されている. データファイルは,当歯学部の端末(MS70)から13km離れた新潟大学情報処理センターのACOS850に転送し, DATA710に蓄積している. CODB利用者のため, 昭和62年3月「地域歯科保健データベース(CODB)検索手引」を新潟大学情報処理センターより刊行した. 本年度購入したパーソナルコンピュータ, 専用回線受信装置, グラフィックデスプレーを用いて, このCODBから, 2〜3の地域歯科保健に関する解析を行った. また, 今後もデータの蓄積は継続し, より使い易いデータベースにする予定である.
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