• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1987 年度 実績報告書

セコイリドイド配糖体の生合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570936
研究機関京都大学

研究代表者

井上 謙一郎  京都大学, 薬学部, 助手 (40025713)

研究分担者 上里 新一  京都大学, 薬学部, 助手 (50111969)
上田 伸一  京都大学, 薬学部, 助教授 (20025688)
藤多 哲朗  京都大学, 薬学部, 教授 (40027024)
キーワードセコイリドイド配糖体 / モクセイ科 / 生合成 / 標識物質の合成 / アマロゲンチン / ビフェニル
研究概要

セコイリドイド配糖体にはsecologanin型, sweroside型, kingiside型, oleuropein型, 10-hydroxyoleuropein型, ligustaloside型の6タイプが知られている. これらのうち後三者がモクセイ科植物に存在するが, これらは共通の中間体secologanin8,10-epoxideあるいはsecologanoside8,10-epoxideを経て生合成されるものと想定される. 本研究ではこれら3タイプのセコイリドイド配糖体の生合成経路を解明すると共に同科植物の成分検索を行った. さらにセンブリ含有配糖体amarogentin及びamaroswerinのbiphenyl部分の生合成経路についても検討を加え以下に述べる結果を得た.
1.secologanin8,10-epoxideの2種の立体異性体をsecologaninを出発物質として合成すると共にそれらの標識法を確立した. また各々をJones酸化することによりsecologanoside8,10-epoxideの両立体異性体及びそれらの標識体も合成した.
2.上記の4種の標識物質を数種のモクセイ科植物に投与し, secologaninおよびsecologanosideの各8β,10-epoxideが上記3タイプのセコイリドイド配糖体の共通の中間体であることを証明した.
3.オリーブの成分の再検索を行い, 従来モクセイ科植物からは発見されていなかったsecologanin型セコイリドイド配糖体oleurosideを単離構造決定した. このことはモクセイ科植物含有セコイリドイド配糖体がsecologaninを経て生合成されることを強く支持するものである.
4.ネズミモチの実から新たに8-epikingisideを単離した. このことはモクセイ科のセコイリドイド配糖体がsecologanin8β,10-epoxideを経て生成するという2の実験を強く支持するものである. さらにkingiside, morsonisideがsecologanin8α,10-epoxideより生合成されることも示唆している.
5.投与実験よりamarogentin, amaroswerinのbiphenyl部がphenylalanine, benzoic acidを経て生合成されることが判った.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kenichiro Inoue: Phytochemistry. 27. (1988)

  • [文献書誌] Kenichiro Inoue: Phytochemistry. 27. (1988)

URL: 

公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi