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1987 年度 実績報告書

大腸菌F因子の細胞分裂誘導蛋白質・抑制蛋白質の構造と機能

研究課題

研究課題/領域番号 62570991
研究機関九州大学

研究代表者

堀内 忠郎  九州大学, 薬学部, 教授 (10037567)

研究分担者 三木 健良  九州大学, 薬学部, 助教授 (40037586)
キーワード大腸菌 / Fプラスミド / 細胞分裂 / letD遺伝子 / tdiF遺伝子 / LetD蛋白質
研究概要

大腸菌の細胞分裂開始の誘導機構を分子レベルで明らかにすることを目的として本研究を行った. 大腸菌においては, 細胞分裂の開始には染色体DNA複製が終了することが必要である. 同様に, ある種のプラスミドを持つ大腸菌においては, 染色体DNAに加えて, プラスミドDNAの複製が行われることが必要である. F因子の場合, この調節はF因子上の2つの遺伝子, letAとletDにより調節されている. 本年度は, 遺伝学的に細胞分裂抑制活性を持つ事が示されているLetD蛋白質の多量生産と精製を試みたので報告する.
1.LetD蛋白質の多量生産株の作製と精製
LetA蛋白質とLetD蛋白質は複合体を形成して強固に結合しており, 精製した複合体を変性させる事なく両者を分離精製することは出来ない. LetD蛋白質を精製するには, letA遺伝子を欠損しletD遺伝子のみを持つ多量生産プラスミドを作る必要がある. このため, 調節可能なtacプロモーターを持ち, 温度感受性のコピー数調節を受ける発現ベクターpkP1500を作製し, これにletD遺伝子とlacI〓遺伝子を挿入することにより, 多量生産プラスミドを作製することに成功した. 現在, このプラスミドを用いて, 鋭意LetD蛋白質の精製を行っている.
2.LetD蛋白質の標的蛋白質の同定
F因子letA変異株に耐性を示す変異株を分離し, その遺伝解析を行うことにより, LetD蛋白質の標的と推定される, 大腸菌染色体上48分に位置する遺伝子tdiFを同定することが出来た. この遺伝子の変異株を相補し得る組み換えプラスミドを分離し, その欠失変異株を分離し, この遺伝子によりコードされる蛋白質を同定した. 現在, 発現ベクターpKP1500にクローンし, この蛋白質の多量生産株を作製中である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Miki, T.;Yasukochi, T.;Nagatani, H.;Furuno, M.;Orita, T.;Yamada, H.;Imoto, T. & Horiuchi, T.: Protein Engeneering. 1. 327-332 (1987)

  • [文献書誌] Imoto,T.;Yamada, H.;Yasukochi, T.;Yamada E.;Ito, Y.;Ueda, T.;Nagatani, H.;Miki, T. & Horiuchi, T.: Protein Engeneering. 1. 333-338 (1987)

  • [文献書誌] Miki, T.;Orita, T.;Furuno, M. and Horiuchi, T.: Journal of Molecular Biology. 291. in press (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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