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1987 年度 実績報告書

ヒトα^1-T glycoproteinの臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62571037
研究機関自治医科大学

研究代表者

伊藤 善久  自治医科大学, 医学部, 講師 (20129026)

キーワードα^1-Tグリコプロティン / 肝疾患
研究概要

ヒトα1-Tglycoproteinは分子量8万の糖蛋白質で, トリプトファン含量が少ないことから, Tryptophan Poor Proteinとも呼ばれる. 著者は, ヒトプール血清より, α1-Tの分離精製法, 高度精製法を確立し, モノクローナル, ポリクローナル抗体を作製, E/A法, SRID法などの測定法を確立した後, 精製品ををスタンダードとして, 生理的変動, 体内分布, 基準値の設定, 種々の病態における変動とその臨床検査上の意義を明らかにしつつある. 以下に, 本研究の業績を要約する.
1)血清からの精製法の確立:血清を45〜75%硫安で塩析, 充分透析後, ConAアフィニティークロマトグラフィーを通過させて, α1-Trich分画を得た後, 抗アルブミン抗体結合アフィニティークロマトグラフィーを通過させ, 更にSephadexG-200のゲル濾過法, CMSephadexC-50のイオン交換クロマトを通して精製品と得た. モノクローナル抗体を得た後は, ステップを簡略化して, より精度の高い〓代を得ることに成功した.
2)α1-Tの物性の解明:分子量77,500, PI4.5, アミノ酸組成を決定した.
3)成人での血清濃度は50〜100mg/l, 1日尿中排出量は, 2.5mgである.
4)種々の病態での変動では, 肝疾患において低値を示す傾向があり, α1-Tの主要産生部位は肝であることが示唆された. また, 肝炎の回復期, ステロイドの投与によってその血中濃度は著明な増加があり, 予後判定の有用性も示されつつある.
5)α1-Tの動態の比較研究から, ヒトα1-マイクログロブリン, P_2-ミノログロブリンなどの他の血漿蛋白質との並行測定を行い, 詳細な病態解明を試みている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Y. Itoh: Protides of the biological filuids. 35. 269-272 (1987)

  • [文献書誌] 伊藤喜久: 臨床病理. 35. 1380-1384 (1987)

  • [文献書誌] 伊藤喜久: 臨床化学. (1988)

  • [文献書誌] Y. Itoh: Contributions to Nephrology. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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