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1987 年度 実績報告書

アポリポ蛋白Hとそのアイソ・フォームの脂質代謝への関与ならびに測定の意義

研究課題

研究課題/領域番号 62571038
研究機関自治医科大学

研究代表者

櫻林 郁之介  自治医科大学, 医学部, 助教授 (80049056)

研究分担者 河合 忠  自治医科大学, 医学部, 教授 (60048957)
キーワードアポリポ蛋白H / β_2glycoproteinI / リポ蛋白代謝 / アイソフォーム / シアル酸 / モノクロナル抗体 / Western blotting法
研究概要

1.高脂質血症患者から, 超遠心法, イオン交換クロマトグラフィー, ゲル濾過法により血清中のアポリポ蛋白H(以下アポH)を精製した.
2.精製アポHをComplefe Freund′s adjuvantと共に家兎に免疫し, 得られた抗血清をさらに硫安分画法によりさらに, γ分画に粗精製した.
3.精製アポHをマウス(BALBlc)に免役し, 2週後脾細胞を取出し, マウス骨髄主細胞(SP-2)と融合し, アポH抗体産生ハイブリドーマを得た.
4.作成したそれぞれの抗体を用いて, Western blotting法によりアイソフォームの検査を行いその方法を確立した. blotting法は7.5%ポリアクリルアミドゲルにアンフォラインを添加したものを用いて等電点電気泳動法を行なった後, ニトロセルロース膜に転写後, それぞれの抗体を反応させて酵素免疫測定法にて各バンドを検出した. その結果, 精製したアポHはpI5.0〜6.3の範囲で8〜12本のバンドを形成した. この現象はポリクロナル抗体および2種類のモノクロナル抗体を用いた時も同様の結果を示した.
5.アポHのノイラミニダーゼ処理による変化をみた. 予め, アポHをノイラミニダーゼで処理し, 等電点電気泳動を施行したところ, pI6.5〜7.5に三本のバンドとして検出された. このことはアポHの糖鎖先端にはシアール酸が多く含まれており, このことが多くのアイソフォームを形成している原因と考えられた.
6.ポリクロナル抗体を用いて一元放射免疫拡散法(SRID)の系を組み, 各種患者血清を検索したところ, 各種肝疾患(特に慢性肝炎, 肝硬変)で血清アポHが低値を示し, 腎不全患者で高値を示した. このことは少なくともアポHの産生場所が肝であることを推定しえるものと思われる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 櫻林郁之介: 生物物理化学. 31. 307-307 (1987)

  • [文献書誌] 櫻林郁之介: 「動脈硬化」冬期大会抄録集. 76-76 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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