研究概要 |
ビームプローブ分光法によるプラズマの内部磁場計測では, 入射水素原子ビームの感ずるVbxB電場を利用し, その発光のスタルクパターンを観測するため, 入射水素ビームの密度及びエネルギー(1/2mVb^2)が大きいことが必要とされる. 高エネルギー・高密度のビームを得るため, 本研究では, 大出力パルスイオンビーム源を用いた水素原子ビーム源の設計・製作を行い, 初期的な性能テストを行った. 設計・製作されたビーム源は, Marx Generator(コンデンサー用量C=0.2μFx6台, 最大充電電圧Vc^<Max>=6×40kV)及びPulse Forming Line(特性インピーダンスZa【similar or equal】3Ω(水使用), 長さl【similar or equal】3m)により, ダイオード部でパルス巾〜200nsの高圧パルスを発生させることができる. イオンダイオードは, 得られるビームの指向性及びアノードの寿命等を考慮して, Bθ電場による電子絶縁型とし, アノードは〜5mm感覚に鋼ピン(直径〜1mm^φを埋め込んだアクリル板を用いた. なお, 引き出されたイオンビームの集束場所の制御のためのBθ磁場用コイル, 及び中性化のためのガスセルも製作されていs zシ ダイオードから引き出されたイオンビーム電流密度JiをBiased Charge Collectorで測定した. 得られた典型的な値は, マルクス充電電圧Vc=150kVの場合, ダイオード部より10〜20cm離れた場所でJi=20〜30A/cm^2, パルス巾〜(200〜400)nsであった. これは〜3×10^<11>cm^<-3>のビーム密度にあたる. イオンビームのエネルギーは, ガス層を通過後中性化した原子の発光スペクトルのドップラーシフトより求めた. 得られた値はEb【similar or equal】100KeV 以上の実験は, 集束用コイルを用いず行われた. この場合, ダイオード部より50cm離れた場所では, ビーム密度は〜10^<10>cm^<-3>と低下する. 現在, 集束場所のコントロールを行うための実験を行いつつある.
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