前面ガラス基盤にR、G、Bの螢光体を塗付したパネルを製作した。背面電極のあるガラス基板との間の支柱として、100μmのガラス薄板をスペーサとした場合と、クロストークを少なくする目的のバリヤリブを段付としてスペーサの代替とした場合についてその性能を比較した。その結果は、(1)MgOの熱処理過程では段付バリヤリブの方が、確実にMgOの活性化を行うことができ、駆動電圧が著しく低くなった。(2)クロストーク特性も段付バリアリブの方が1/3以下に低減できた。これにより、大画面のフルカラーディスプレイを実用化することが極めて可能性が高くなった。実際に対角4インチのパネルを試作し、上記の結果を再確認した。これらの結果をまとめて、画像情報表示国際会議(5月)に発表する予定である。 輝度・発光効率をさらに大幅に改善することを目的として、幅広ギャップのパネルをそのギャップ幅を変化させて試作検討した。セルのピッチを変えないで、ギャップ幅を拡げることにより、輝度・発光効率を改善することができた。特に螢光体を介してこれらの測定した結果、輝度・発光効率の改善が著しく、約2倍の向上をみることができた。セルギャップを拡げてもピッチを1/2の0.5mmにすることが可能であった。これらの結果は、ガス放電パネルを高精細化する場合に特に重要であり、ラップトップパーソナルコンピュータにとう載することを可能とする。結果をまとめて発光型ディスプレイ合同研究会にて報告した。(平成元年2月)
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