研究課題/領域番号 |
62580046
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
荒川 信彦 お茶の水女子大学, 家政学部, 教授 (40017223)
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研究分担者 |
鈴木 恵美子 お茶の水女子大学, 家政学部, 助手 (80154524)
大塚 恵 お茶の水女子大学, 家政学部, 講師 (20175243)
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キーワード | バイオリズム / 食事制限 / 絶食 / カルシウム依存性プロテアーゼ / カルシウム依存性プロテアーゼインヒビター |
研究概要 |
食事制限に伴うタンパク質摂取の減少が体タンパク質の分解を加速させるが、その初発反応の一つとして体組織、特に筋肉中の内因性プロテアーゼ活性の変動が挙げられる。現在のところ生体内にはカルシウム感受性の異なる2種類のカルシウム依存性プロテアーゼの存在が知られている。本年度は高濃度のカルシウムを必要とする高カルシウム要求型プロテアーゼと低濃度のカルシウムによって活性を発現する低カルシウム要求型プロテアーゼの絶食による活性変動及び相互変換の可能性について調べた。この結果、カルシウム依存性プロテアーゼ粗酵素液のカルシウム感受性は絶食期間により影響を受けることがわかった。コントロール群と絶食1日群においてはカルシウム依存性プロテアーゼ活性はカルシウムが1mM以下ではほとんど発現されないのに対し、絶食2日以上の群ではカルシウムが1mM以下でも強く活性化された。このことから、絶食によってカルシウム依存性プロテアーゼのカルシウム要求性が高カルシウム要求型から低カルシウム要求型へ生体内で変化するか、または、特異的な誘導の可能性が示唆された。 なお、当初に予定した絶食に伴うカテプシンBおよびカテプシンL活性の変動に関しては予備実験にとどまった。
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