研究課題/領域番号 |
62580090
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
川初 清典 北海道大学, 体育指導センター, 助教授 (80026822)
|
研究分担者 |
神原 啓文 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (50109005)
中川 功哉 北海道大学, 教育学部, 教授 (50001798)
|
キーワード | 心拍数 / Electrocardio graphy / Endpoint / 運動処方 / 虚血性心臓病 / 訓練心拍数 / 目標心拍数 |
研究概要 |
前年度では当研究課題に関わる実験資料の収集が主であったが、昭和63年度にあってはそれら資料を整理し、運動処方に関する文献を収集のうえまとめて成果を公表することが主になった。 当研究では、スポーツ選手や有疾患虚弱者などの各対象が身体運動した場合に、運動を停止して直後、通常は10秒間で計られる心拍数によって運動負荷強度の推定方法を再検討することを課題としていた。その訳は、運動直後の心拍数の回復が加味されていない運動強度の推定が安全な運動指導に対して不安をもたらすことにもなりかねないと考えられたためである。 上述の如く、各資料および文献を整理した結果: 1)持久性を指向していわゆる最大負荷に至った場合には、運動の強制的終局点の前進それぞれ10秒間において心拍数に差はない。従って心拍数には回復が認められない。 2)亜最大の負荷条件下にあっては、運動停止後ただちに心拍数に回復があらわれる。従って、有疾患患者に処方する症状制限下の運動や高齢者などの運動指導で用いられる訓練心拍数や目標心拍数を判定評価の対象においた運動直後の心拍数測定などは亜最大の負荷条件であり、当研究結果を考慮する必要性が強調された。 3)上述2)の回復には幾分の個人差があるものの、虚血性心疾患の回復期患者のジョギングで得られたEndpointでは平均63拍/分の回復がその直後10秒間で観察され、またそれ以上の上述亜最大運動でも同様に4〜6拍の回復が観察された。
|