研究課題/領域番号 |
62580098
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
野崎 忠信 明星大学, 人文学部一般教育, 教授 (70062297)
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研究分担者 |
今福 一寿 明星大学, 人文学部一般教育, 助手 (50147922)
秋田 勝彦 明星大学, 人文学部一般教育, 教授 (40062335)
綿貫 敏雄 明星大学, 人文学部一般教育, 教授 (10062332)
佐尾山 秀治 明星大学, 人文学部一般教育, 教授 (20062325)
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キーワード | 低運動技能者 / 運動技能 / 鉄棒運動 / さか上がり / 腕立て前転 / 前回り下がり |
研究概要 |
研究二年目にあたる本年度は、女子学生を対象とした鉄棒運動の技能(上がる〜回る〜下りる)について分析を試みた。鉄棒運動の種目は、小学校の学習指導要領に示されている低鉄棒を使用して、上がる運動(さか上がり)〜回る運動(腕立て前転)〜下りる運動(前回り下がり)を選定した。この運動種目の評価は、3つの連続技が正確にスムーズに行うことができたかという観点で行った。 対象者は43名で、この基準に到達した者は17名、到達できなかった者は26名であった。この2つのグループの中からそれぞれ5名を抽出し、16mm映画撮影を行い、動作の分析を試みたが、さか上がりの種目だけは、できなかった者が3名しかいなかったので、3名ずつの者しか分析を試みることしかできなかった。調査・分析の結果は次の通りである。 体格・体力調査の結果は、さか上がりの種目では、できない群の方が握力が低い傾向にあった。また腕立て前転の種目では、できない群の方がローレル指数と握力に高い傾向を示した。(いずれも5%水準で) 動作分析では、さか上がりについて次のような結果を得た。(1)手の握りと頭部中央を結ぶ線の角度において、できない群の方が角度が小さかった。(2)膝頭と握り手を結ぶ線と垂直線における角度については、できない群の方が小さい角度であった。(3)脚の振り上げ角度はできない群の方が大きい角度であった。腕立て前転については次のような結果を得た。(1)垂直線と体幹中線を結ぶ角度については、できない群の方が動作が進むにつれて角度が大きくなった。(2)垂直線と大転子から膝頭を結ぶ線の角度については、できない群の方が小さい角度であった。前回り下りについては、技能の高い群の方はつま先の軌跡が楕円形に近い動きをしていたが、技能の低い群は円に近い動きをしており明らかな差があった。
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