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1988 年度 実績報告書

持久性運動に対する老化した筋の生化学的適応に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62580105
研究機関国立栄養研究所

研究代表者

樋口 満  国立栄養研究所, 健康増進部, 室長 (20192289)

キーワード老化促進モデルマウス(SAM) / ミトコンドリア / クエン酸合成酵素 / スーパーオキシドディスムターゼ / 骨格筋 / 運動トレーニング
研究概要

老化促進モデルマウス(SAM)のうち, 比較的緩徐で, 正常な老化を示すR系(SAMーR)と, 急速に老化現象を示すP系(SAMーP)の若齢か老齢までの各々の加齢段階における, 筋ミトコンドリア中に存在するするTCA回路の諸酵素の一つであるクエン酸合成酵素(CS)と, 酸素ラジカル除去系諸酵素の一つであるスーパーオキシドディスムターゼ(SOD)の活性を測定した. SAMーRは4,7,17,22カ月齢, SAMーPは4,7,13,16カ月齢においてと殺し, 表層部に白筋線維, 深層部に赤筋線維を含む大腿四頭筋を採取し, 上記の酵素活性測定に供した. 各々の月齢のマウスはTakedaらによる, 行動性, 皮膚, 眼, 脊柱の計11項目からなる老化度判定法により老化の程度が評価された. SAMーRは, 4及び7カ月齢では老化度評点は0であり, 17カ月齢では平均約4点, 22カ月齢では約6点であった. SAMーPは, 4カ月齢では0であったが, 7カ月齢ではすでに平均4点とSAMーRの17カ月と同水準の老化度評点を示した. さらに, 13,16カ月齢では, 平均18点と著しく高いスコアーであった. これらの結果は, SAMマウスに対する運動トレーニングの負荷は, R系では22カ月齢においても可能であるが, 生存率の著しい低下と相まって, P系においては13カ月齢以上では不可能であることが示唆された. 大腿四頭筋のCS活性は, とくに加齢による差は認められず, SOD活性についても, ミトコンドリア局在のMnーSOD,細胞質に存在するCu,ZnーSODいずれも, 加齢による顕著な差は認められなかった. マウスに対する有酸素的なトレーニング条件の設定に関しては, トレッドミルの搬入が遅れたため現在検討中であるが, トレーニングによるミトコンドリア諸酵素への影響を明確にするには, できる限り強い負荷と, 一定の期間(おそらく8週間程度)が必要であると思われる.

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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