研究概要 |
1)シカクマメ・キモトリプシン・インヒビターWCI-3の全アミノ酸配列を決定した. 2)WIC-3の第二阻害反応部位の決定. WCI-3をpH4.1で触媒量のトモトリプシンを用いて限定分解した. 1ケ月後, MonoQカラムを用いて生成物を分離し, 新たに生じたアミノ末端基をエドマン分解法により同定した. その結果, 第一阻害反応部位に相当するLeu(65)-Ser(66)結合のみが切断されていることが明らかとなった. さらに, 限定分解期間を2ケ月まで延長したが第二阻害反応部位の切断は生じなかった. また, pHを連続的に変化させて第二阻害反応部位の切断を試みたが, やはり全く切断されなかった. 3)種々のプロテイナーゼによるWCI-3の限定分解. キモトリプシンによる第二阻害反応部位の切断が成功しなかったので, キモトリプシン様酵素であるエラスターゼ, ズブチリシン, Streptomyces griceusのプロテアーゼAおよびBを用いて第二阻害反応部位の切断を試みた. しかし, これらの酵素も第一阻害反応部位またはその周辺のペプチド結合を切断したが, 第二阻害反応部位を全く切断しなかった.
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