研究課題/領域番号 |
62580234
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
時田 澄男 埼玉大学, 工学部, 助教授 (20008866)
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研究分担者 |
勝部 昭明 埼玉大学, 工学部, 教授 (70008879)
岩本 一星 埼玉大学, 工学部, 助教授 (90008871)
吉田 俊久 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90016395)
黒石 佳伸 埼玉大学, 理学部, 助手 (60008860)
下沢 隆 埼玉大学, 理学部, 教授 (30008809)
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キーワード | 化学教育 / マイクロコンピューター / 量子化学 / 原子軌道 / 計算機シミュレーション / 可視化 / アニメーション |
研究概要 |
マイクロコンピューターを利用した新しい教育用ソフトウェアの開発に関連して、つぎの5項目の研究を行った。 1.二次元の定常波のシミュレーション--円形膜または方形膜上に生ずる定常波の各時刻における波形を計算し、これを三次元的に表示するプログラムを開発した。また、これらの画像を動的に表示(アニメーション)する方法についても検討した。 2.素粒子の波動性と粒子性のシミュレーション--光子や電子などの量子力学的粒子が波動性と粒子性の二面性を示すことを動的にシミュレートするプログラムを開発した。たとえば、スリットを通る1個の光子を検出する時は点状であるが(粒子性)、多数の光子を検出すればいわゆる干渉縞が得られる(波動性)。これを動的に表示するプログラムの作成について検討した。 3.干渉縞の高画質表示--スリットを通る光や、気体分子によって散乱される電子などが与える干渉パターンを高画質表示するプログラムを開発した。 4.水素原子の原子軌道の断面における関数値、または三次元的な等価曲面を高画質表示することにより、その規則性を視覚的に理解するプログラムを開発した。特に、後者では、原子軌道の複素関数による表式と実関数による表式の間の相互関係が視覚的に認識しやすくなった。 5.炭素原子の2S原子軌道と、いくつかの2p原子軌道の間の混成を考えると、化学結合の方向性や原子軌道間の重なり合いが合理的に説明できるとされている。われわれは、混成前、ならびに混成後の各原子軌道のかたちを正確に描くと上記に関連する理解を深めることができるとの期待から、高画質表示の技法を応用した新しい表示について研究した。
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