研究課題/領域番号 |
62580241
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
牧野 亮哉 福井大学, 教育学部, 教授 (40008032)
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研究分担者 |
野嶋 栄一郎 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (20000086)
柳本 成一 福井大学, 教育学部, 助教授 (20042971)
高橋 哲郎 福井大学, 教育学部, 教授 (90135096)
梅澤 章男 福井大学, 教育学部, 助教授 (70151925)
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キーワード | 映像教材 / メディア教育 / 認知過程 / アイカメラ / 授業分析 / CAI教材 |
研究概要 |
映像教材の情報処理過程を明らかにするためには、大きく分けて2つのアプローチが考えられる。ひとつは実際の授業に近い状況において、教材についての理解や興味、関心に関するデータを収集するマクロなアプローチである。もうひとつは、実験的な条件統制下におけるデータ収集を行なうミクロなアプローチである。本年度は、マクロなアプローチとして、既存のLL教室に設置されているレスポンスアナライザーにマイクロコンピュータを接続して、オンラインのデータ収集が可能なように改良を加え、教材を構成する情報モダリティによる教材の理解がどのように異なるかを調べる集団実験を行った。(1)映像と音声からなる教材、(2)映像のみの教材、(3)音声のみの教材、という3つの実験教材を作成し、この内のひとつを提示しながら、教材のわかりやすさについて、レスポンスアナライザーのキーを使って評価させ、教材提示後に教材理解度を測定するためのテストを行った。テスト結果は成績の高い順に、(1)映像+音声、(2)音声、(3)映像となり、分りやすさの評価も同じ傾向を示した。このことから、1)映像教材の認知的な理解を支えているのは主に音声情報であること、2)複数のモダリティからなる教材の理解が高いことは、手がかりcueが豊富であるほど教材の記憶が促進されるというcue summation仮説を支持する結果である、と解釈された。一方、ミクロなアプローチとして、視聴時のアイカメラ情報の意味づけする際の基礎資料を収集した。アニメーションを素材にして、(1)アニメーション、(2)アニメーションのスティル画像を繋ぎ合わせた、2つの実験教材を作成し、この教材を視聴している時のアイカメラを測定した。実験結果は現在分析中である。技術教育における教材の開発としては、図学における立体の投象、相貫体および展開図についてのCAI教材を作成した。
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