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1989 年度 実績報告書

ドイツにおける現代中等理科教育成立過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62580248
研究機関広島大学

研究代表者

秋山 幹雄  広島大学, 教育学部, 助教授 (70039212)

キーワードドイツ / 中等理科教育 / 成立過程
研究概要

ドイツ自然科学者・医者協会が推進してきた一連の中等学校における自然科学教育改革運動の主たるねらいは、自然科学を文学、言語、歴史等と同等の価値を持つ陶冶財として中等学校に位置づけることであった。その際、関係者達は、自然科学固有のヒュ-マニズム的価値は、自然科学的な探究の手続きの中にあるという見解に立っていた。つまり理論的に仮説を立て、観察や実験などを通して真理を見いだす手続きである。1905年及び1906年の各種中等学校における自然科学教育の改革は、こうした理念を大変重視したものであった。同協会は、ひきつづき1907年、ドレスデンにおいて、中等学校で理科を担当する教師志望の学生のための大学における自然科学教育の改革案を提示した。本年は、その改革案の内容を関係する文献をもとに明らかにした。それによると、教員養成に関する改革案も、自然科学の持つ固有のヒュ-マニズム的価値を教育の現場で十分反映させることのできる教師を養成するために、研究内容を数学-物理、化学-生物の2つのグル-プに分け、それぞれの領域の学問的深化を可能にするとともに、学生の研究方法も練習、実習、ゼミナ-ルといった実践的活動を大変重視したものとなっている。一連の改革運動が、本質的で明確な理念によって貫かれていることがわかる。
なお、一連の改革運動の大きな成果ともいえる生徒実験の成立過程等については、今後の研究課題としたい。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 秋山幹雄: "自然科学教育のヒュ-マニズム的課題に関するA.Hoflerの見解" 日本理科教育学会研究紀要.

  • [文献書誌] 秋山幹雄: "20世紀初頭のドイツにおける自然科学教育改革運動-メランの提案を中心として-" 日本理科教育学会研究紀要.

  • [文献書誌] 秋山幹雄: "現代理科教育学講座 3巻 歴史編" 明治図書, 117-128 (1986)

  • [文献書誌] 秋山幹雄: "現代理科教育学講座 5巻 方法編(上)" 明治図書, 13-36 (1986)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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