研究概要 |
パソコン通信の教育利用の研究の結果, 他の人との情報交換には自分達の情報を提供して交換するかまたは情報の代価を払うのだという認識を持った人が少ないことがわかった. 自分達で生産できる情報は自分達で作り上げることの重要性を教員が自覚することが情報社会では大切である. 既に発表されているデータで鹿児島県下の学校を調査・分類したら, 小学校で31%, 中学校で13%の学校に複式学級がある. 学校訪問の結果, 学校内LANシステムの機能として教員のコンピュータ関連知識や操作技術の学習支援が大切であることを痛感した. 学校内LANシステムにはプログラムや学校内の教育情報の収集・蓄積の役割を持たせ, さらに当面は教員に対するコンピュータ学習支援機能を持たせることが望まれる. 学生実験ではMS-DOSの基本操作及び文書ファイル等の変換を行なったら, DOSの基礎知識の必要性は認識された. ネットワーク機能を活用したシステムの試用は63年度実験で行ないシステムの評価も実施する予定である. 現在の試作システムはMS-DOSをベースにしているので, 初心者といえどもある程度のMS-DOSの知識が必要である. MS-DOSの知識のない普通の教員でも校内情報管理者となれるような学校教育情報システムの開発とそのための学習支援システムの研究開発が今後の課題である. 試作システムを自主研修グループの研修会で紹介したが, MS-DOSを学習している教員は少なく, 学習支援システムの必要性は理解できても正しく評価することは困難であった. システムの使用手引書と研修用カリキュラムについては現在検討中であり, 昭和63年度も継続して研究する予定である. MS-DOSに関する内容をどのように研修カリキュラムに入れるかが課題である. また研究結果の一部は電子情報通信学会教育工学研究会にて発表した.
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