研究概要 |
1.エキシマレーザを光源とし, サファイア(001)面上にSic薄膜を作製した. アセチレンとジシランを原料ガスとし, キャリアガスを用いずにベース圧力1×10^<-6>Pa以下の低圧, 1200°Cの比較的低い基板温度で作製した. 45°照射の場合, 12%の格子不整合にもかかわらず3C型構造のSicかエピタキシャル成長した. 平行照射では多結晶膜になる. エピタキシャル膜は柱状に成長しており, 結晶性に関してはまだ改善の余地がある. この膜は従来見られなかった青〜緑のカソードルミネッセンスを示す 2.ゾルゲル合成法でシリカガラスを作製する条件を検討し, ゲルー溶媒界面及び粒子の形状と集合状態を制御することが重要であることが明らかになった. TEOSゾルに曳糸性をもたせるためには, 粒子が一次元粒子として振舞うまでゾルを濃縮する必要がある. 他方この溶液からゲル体を作製する場合は, DMFを溶液に加えておくとよいことを見いだした. DMFは大きな細孔径をもつゲル体を生成するとともに, その小さな表面張力が乾燥時の発生応力を小さくし, 得られたゲル体の破壊を防いでいる. 3.モンモリロナイトの層間に負に帯電したシリカゾルを直接挿入することはできないが, ゾルに3価の鉄塩を加えてオリゴマー水酸化物イオンとし, シリカ粒子の表面に付着させて正に帯電させることにより, 層間に挿入することが可能になった. これを500°Cに加熱すると, 層間約40A2F2(コード), 比表面積400m^2g^<-1>ミクロポア多孔体が得られた. 細孔径分布は10A2F2(コード)付近にピークをもち, 層間距離よりもかなり小さいものとなっている. 4.アルミナとニオブ金属の固相接合界面を電子顕微鏡を用いて観察した. 両者の界面に, 厚さ0.15μmの中間相CaO・6AL_2O_3が生成することが明らかになった. この中間相はアルミナとのエピタキシー関係がよく接合界面を強固にしている.
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