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1987 年度 実績報告書

I-III-VI_2族化合物半導体の格子欠陥制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62604602
研究機関東京理科大学

研究代表者

入江 泰三  東京理科大学, 工学部, 教授 (40084363)

研究分担者 中西 久幸  東京理科大学, 工学部, 助教授 (70084473)
遠藤 三郎  東京理科大学, 工学部, 助教授 (90084392)
キーワードI-III-VI_2族 / 結晶成長法 / 格子欠陥 / エネルギーギャップ / Hall移動度 / 溶液成長法 / エピタキシャル成長 / 直接溶融法
研究概要

本研究の目的はI-III-VI_2(I族:Cu, Ag, III族:In, Ga, Al, VI族:S, Se, Te)の結晶成長法, 熱処理, 組織変化率, 不純物ドープ等が物性に及ぼす影響を調べることにより, これらの物質中の格子欠陥, 不純物と制御するための基礎知識を得ることにあった. 今年度はI族としてCu, III族としてIn, Ga, Al, VI族としてしS, Seを含む物質について研究を行った.
1.CuInSe_2
n形試料について, ドープする不純物の種類と量を変えて, Hall移動度, エネルギーギャップを測定した. ドープ材としてはIn, cd, Znを用いたが, Inの場合が, cdやZnの場合に比べてAall移動度, エネルギーギャップに対する影響が最も大きかった.
2.CuGaS_2
Teを溶媒とした溶液成長法によって, CuGaS_2の単結晶成長を行った. 組成xと温度下降率をパラメータとして, 最適成長条件を決定した. xとrが共に最大のときに最も抵抗率の小さな単結晶が得られることがわかった. フォトルミネッセンスの測定からも, xとrが大きい方が良質の単結晶が得られることがわかった. また, GaAs基板上へのCuGaS_2のエピタキシャル成長も試み, Alをドープすることにより, 77Kで2.8evにピークを持つ発光を観測した. 3.CuGa(S_<1-x>Se_x)系
CuGaS_2は直接溶融法では二相分離の単結晶成長ができないが, CuGaS_2を加えて固溶体にすることにより, 直接溶融法を用いて大きな単結晶が得られることがわかった. 伝導はすべてP形であった. 特に, 融点が1150°CのCuGaSSeの組成で, 正孔移動度が約20cm^2/VS, 抵抗率が約10Ω-omのP形で, しかもエネルギーギャップが約2.3evという大きな単結晶が得られたことは今後の応用に期待が持てる.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 野村 重孝: 電子情報通信学会論文誌C. 70. 902-911 (1987)

  • [文献書誌] 財部 健一: Japanese Jourmal of Applisd Physics. 26. L1828-L1830 (1987)

  • [文献書誌] 入江 泰三: フィジックス 三元・多元化合物特集. 75. 438-440 (1987)

  • [文献書誌] 遠藤 三郎: フィジックス 三元・多元化合物特集. 75. 441-447 (1987)

  • [文献書誌] 中西 久幸: "Ternary and Multinary Compounds 論文題目:Absorption Edge of CuInSe_2 Single Crystals" Materials Research Society (editord:S.K.Deb of A.Zunger), 572(99-104) (1987)

  • [文献書誌] Geula Dagan: "Ternary and Multimary Compounds 論文題目:Selective Electrochenical of P-CuInSe_2" Material Research Society(editors:S.K.Deh d A.Zunger), 572(133-138) (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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