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1987 年度 実績報告書

発がん性ヘテロサイクリックアミンによる遺伝子損傷とその修飾

研究課題

研究課題/領域番号 62614525
研究機関岡山大学

研究代表者

早津 彦哉  岡山大学, 薬学部, 教授 (10012593)

研究分担者 根岸 和雄  岡山大学, 薬学部, 助手 (70116490)
綿矢 有佑  岡山大学, 薬学部, 助教授 (90127598)
キーワードヘテロサイクリックアミン / Trp-P-2 / 活性酸素 / DNA切断 / クロロフィル
研究概要

1.マウス乳癌由来FM3A細胞を1×10^<-4>MTrp-P-2(NHOH)で37°C, 30分間処理した. その後, 細胞を洗い, 一部を取ってnitroblue tetrazolium染色を行った. すると細胞内部に青紫色の不溶性物質formazanの形成が観察された. 細胞内に・O_2^-が生成したことを示唆する結果といえる. 対照実験として行なった, 1×10_<-4>MTrp-P-2処理では, nitroblue tetrazolium染色でのformazan形成は全く見られなかった. 細胞はtrypan blue exclusion testで色素排除能力があるので, 細胞膜はこわれてないと思われた. しかし一方, これら細胞はすべて増殖能力を失っていることが, 後培養によって認められた. またアルカリ溶出法によってDNA鎖切断の有無を調べたところ, 切断が検出された. 以上の結果は, Trp-P-2(NHOH)処理によりFM3A細胞内部に活性酸素が生ずること, そしてその活性酸素が核内DNAに損傷を与え, アルカリ溶出法で検出される鎖切断に導くことが示唆された.
2.クロロフィルがTrp-P-2の遺伝毒性を顕著に抑制することがわかった. まず, Anres testを用いて, 直接変異原Trp-P-2(NHOH)のS.typhimurium TA98に対する変異原性をクロロフィルおよびクロロフィリンが抑制することを見出した. この知見にもとづき, in vivoでのgenotoxicityを抑制するかをショウジョウバエのwing spot testを用いて調べた. その結果, DrosophilaにおけるTrp-P-2のin vivo genotoxicityをクロロフィル同時投与で阻止できることがわかった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] H.Hayatsu,H.Kasai,S.Yokoyama,T.Miyazawa,Z.Yamaizumi,S.Sato,S.Nishimura,S.Arimoto,T.Hayatsu and Y.Ohara: Cancer Res.47. 791-794 (1987)

  • [文献書誌] S.Kira,H.Hayatsu,Y.Nogami and M.Ogata: Jpn.J.Ind.Health. 29. 296-297 (1987)

  • [文献書誌] S.Arimoto,Y.Ohara,K.Hiramoto and H.Hayatsu: Mutation Res.192. 253-258 (1987)

  • [文献書誌] H.Hayatsu: Archives of Pharmacal Research. (1988)

  • [文献書誌] H.Hayatsu,S.Arimoto and T.Negishi: Mutation Res.(1988)

  • [文献書誌] S.Arimoto and H.Hayatsu: Mutation Res.,Selected abstracts. 182. 357 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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