研究概要 |
大腸菌全ゲノムから調製したDNA断片をプロモーター検索用のlac融合遺伝子ベクターにランダムにクローニングした. この中からプロモーター活性を有するクローンを集め, さらにそれらの中からその発現がCAMPにより調節されるものを収集した. 約100個のプロモータークローンのうち5個がcAMPにより活性化され, 1個が抑制された. SIスクレアーゼ法でcAMPによる発現の調節は転写レベルで行われていることを明らかにした. 転写がcAMPにより活性化されるクローンのうち3個の塩基配列を決定した. 既存のDNAデータバンクを照合したところ, 2個については未知の遺伝子であった. この2つのプロモーターの転写開始点上法にはcAMP-CRPの結合配列が存在した. 他の1つのプロモーターは熱ショックタンパク質の1つC62.5のプロモーターであることがわかった. このプロモーターには, 典型的CRP結合配列は存在しなかった.
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