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1987 年度 実績報告書

心筋細胞の興奮・収縮機構

研究課題

研究課題/領域番号 62624004
研究機関大阪大学

研究代表者

多田 道彦  大阪大学, 医学部, 教授 (90093434)

研究分担者 遠藤 政夫  山形大学, 医学部, 教授 (40004668)
平岡 昌和  東京大学, 難治疾患研究所, 教授 (80014281)
外山 淳治  名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
野間 昭典  九州大学, 医学部, 教授 (00132738)
宇井 理生  東京大学, 薬学部, 教授 (50001037)
キーワード興奮収縮連関 / パッチクランプ法 / イオンチャンネル / GTP結合蛋白質 / アセチルコリン・リセプター / ホスホランハン / エクオリン / X線回析法
研究概要

本研究班は, 心筋細胞の興奮収縮連関及びその制御機構を究明し, 心筋細胞機能の生物科学的基盤を明確に備える捉えることを目的とし, (1)細胞膜におけるイオンチャネル機構, (2)アドレナリン・アセチルリコン受容体における細胞内過程, (3)細胞内Ca動態と心筋収縮, の三つの主題に重点を置き解析を行なっている. 以下主題別に本年度の経過を列挙する. (1)に関して, 野間らは単一チャンネルレベルNaチャンネルレベルでNaチャンネル活性を測定する新しい膜電位固定法(オイル間隙法)を開発し, その特性を解析しつつある. 単一Caチャンネルはパッチクランプ法により測定可能となり, 大地らはCa拮抗薬, βアドレナリン作動物質の作用から, 本チャンネルのゲート開閉素ステップを解析, 又, 平岡らは細胞内Na, Ca負荷やそれを惹起する薬剤により, 細胞膜障害時に出現する心筋異常自動能の発現とそのイオン機序の検討を行っている. 外山らは心筋細胞接合部電流に及ぼす細胞内環境の影響を調べ, ATP依存性を明らかにした. (2)に関して, 宇井らは受容体に引き続く刺激伝達器の分子機構におけるG蛋白質の構造を解析し, 百日咳毒素の基質であるαサブコニットをcDNAにより4種類決定した. 芳賀らはムスカリン性アセチルコリン受容体を精製し, 受容体サブタイプき複数のG蛋白質との対応関係, 相互作用の解明をしつつある. 多田らは, cANP依存性に燐酸化されることにより心筋胞体Ca輸送調節を行なったホスホランバンを発見し, その蛋白質一次構造をcDNPより決定することに成功した. (3)に関して, 遠藤らは細胞内Ca濃度変化を示すエクオリンと収縮力を同時測定することにより, 収縮蛋白質のCa感受性がアドレナリンα, β刺激で異なることを示した. 松原らは, ミオシン分子の動きをX線回析法にて解析し, 心筋では骨格筋と異なることを見出した. 両者の差異から収縮蛋白質の結合と張力との関係を明らかにしつつある.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Junichi Fujii: J.Clin.invest.79. 301-304 (1987)

  • [文献書誌] Toshihiko Murayama: J.Biol.Chem.262. 5522-5529 (1987)

  • [文献書誌] Hiroshisa Saito: J.Immunol.138. 3927-3934 (1987)

  • [文献書誌] Akinori Noma: J.Physiol.382. 193-211 (1987)

  • [文献書誌] Toshiyuki Osaka: Circulation. 76. 226-236 (1987)

  • [文献書誌] Masakazu Hiraoka: Circ Res.60. 14-26 (1987)

  • [文献書誌] Michihiko Tada: "Protein phosphorylation in cardiac sarcoplasmic reticulumand its functional consequences. in "Heart Function and Metabolism"" Dhalla,N.S.,Pierce,G.N.,Beamish,R.E.edited Martinus Nijhoff Publishing,Boston, 255-266 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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