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1988 年度 実績報告書

固相高分解能ESRの開発

研究課題

研究課題/領域番号 62840012
研究機関北海道大学

研究代表者

吉田 宏  北海道大学, 工学部, 教授 (20027410)

研究分担者 市川 恒樹  北海道大学, 工学部, 講師 (10001942)
キーワード電子スピンエコー / ESR / 緩和 / 常磁性緩和 / 高分解能ESR / スペクトル拡散 / アルキルラジカル / ループギャップ共振器
研究概要

マイクロ波共振器にループギャップ共振器を採用することにより、簡便かつ安価な固相高分解能ESR測定用電子スピンエコースペクトロメータを製作した。また、これを用いてアルカン結晶中のアルキルラジカルの固相高分解能ESRを測定した。この結果ESRスペクトルの高分解能化は主として次の機構によって生じていることがわかった。
1)固相でのアルキルラジカルのESRスペクトルの分解能が悪い原因は、主として不対電子に対するβプロトンの位置のゆらぎにある。
2)βプロトンが最安定位置からずれるほど常磁性緩和時間が短くなる。
3)電子スピンエコー法では緩和時間が長いラジカルを選択的に検出することができるので、この方法で観測したスペクトルは主としてβプロトンが最安定位置にあるラジカルからのものである。このためESRの分解能は上昇する。
以上、電子スピンエコー法では緩和時間の長い構造を有するラジカルのみを選択的に検出するので、スペクトルの分解能が良くなることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tsuneki Ichikawa: The Journal of Physical Chemistry. 92. 5684-5688 (1988)

  • [文献書誌] Tsuneki Ichikawa: Journal of Magnetic Resonance. (1989)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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