研究課題/領域番号 |
62840021
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
上坪 英治 一橋大学, 商学部, 教授 (60111697)
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研究分担者 |
菊山 宗弘 放送大学, 助教授 (90131010)
吉本 康明 関西医科大学, 教養部, 教授 (30124225)
平本 幸男 放送大学, 教授 (50011440)
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キーワード | 高性能遠心顕微鏡 / ストロボスコープ / 可変リアルタイム微分処理機能 / 電子回転計 |
研究概要 |
62年度、ストロボスコープ方式による高性能遠心顕微鏡の試作に成功した。試作機の性能・特徴の概要を次に記す。〔光学系〕光源;キセノン放電管(180ナノ秒/パルス)、照明法;臨界照明による明視野・位相差、レンズ;コンデンサー(NA0.65)、対物レンズ10倍〜60倍(NA0.7)、接眼レンズ10・15倍、TVモニター上の最大倍率約2300倍、遠心中の試料の照準・XY方向の走査・対物レンズ倍率変換いずれも自由。〔回転子・同駆動系〕回転子半径80mm、有効遠心半径55〜70mm可変、回転速度250〜5000rpm(約20〜2000xg)、電子レオナードモーターによるベルト駆動。〔ビデオカメラ・VTR系〕カメラ;C2850(浜松ホトニクス 1″ニュービコン撮像管、リアルタイム微分処理機能つき)、パルス発生回路兼電子回転計による回転数デジタル表示、イメージΣ(日本アビオニクス)により画像処理をおこないVTR(S-VHS)。 63年度は、試作機の実稼動成績をもとに、ビデオカメラの改良を行った。改良型ビデオカメラC2847"Super eye"(浜松ホトニクス)は、リアルタイム微分処理機能可変(強中弱三段階)、感度可変(最大10倍)とし、さらにオフセット機能によるS/N比の向上を実現した。これにより無色透明無染色の生きた材料をノマルスキー微分干渉像と同様のshadow-cast像として観察可能とした。また、コンデンサーの開口数を低下させずに像のコントラストを可変とした。改良機を用いて車軸藻類節間細胞・真正粘菌変形体の原形質流動・オオセキショウモ細胞の葉緑体の挙動に及ぼす光の影響などの生理学的研究をおこなった。 改良型試作機の試用成績・経験を踏まえ、回転子の軽最化など若干の改良を加えた2号機を製作した。主としてウニ卵の力学的性質等の生理学的研究に試用中である。なお、電子回転計の表示に最大2秒の遅れがあるため、改良型を試作中である。
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