研究課題/領域番号 |
62840025
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
伊東 敬祐 神戸大学, 理学部, 教授 (00030792)
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研究分担者 |
小泉 格 大阪大学, 教養部, 助教授 (20029721)
郡司 幸夫 神戸大学, 理学部, 助手 (40192570)
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キーワード | カオス / フラクタル次元 / 埋め込み / 時系列解析 / 太陽黒点 / 気候変動 |
研究概要 |
1。解析システムの構成。当初はデータ入力から結果の出力まで、最適条件を自動的に探しながら解析するシステムを考えたが、少ないデータから良い結果を求めるには、試行錯誤の判断のくり返しが必要とわかったので、データ解析は以下の流れで対話的に行われるようにした。 (1)時間遅れ量の推定。時系列からパワースペクトル、自己相関、相互情報量、埋め込み軌道のポアンカレ断面を計算し、各々の基準で適切な時間遅れ量を推定する。 (2)時間遅れ量の決定。(1)で推定した時間遅れ量の前後で、時間遅れ量を変えながら、相関積分を計算し、スケーリング域が最大になる時間遅れ量を最適のものと決定する。 (3)基準点の選定。(2)の相関積分はランダムに選んだ基準点をもとに平均をとるが、次には、各基準点毎の相関積分をグラフィク上に書かせ、その形から適切な基準点のみを取捨選択する。 (4)相関次元及び情報次元の計算。埋め込み次元を増して、(3)に戻る。場合によっては(2)まで戻る (5)埋め込み次元を増してアトラクター次元が収束したならば、ノイズリダクションを行い、同時に予測のための局所ベクトルを全域にわたって計算する。 2。太陽黒点数の変動解析。太陽黒点数の変動には11年周期が知られているが、その極大値は不規則に変動する。上記の方法で埋め込み次元解析した結果、この変動がアトラクター次元が4.2、従って自由度5の小さな自由度の変動であることを見出した。黒点数の変動は気候変動と関連しているとされているので、気候変動にも低次元アトラクターが存在するかも知れない。より長期間の気候変動については、ノイズが大きいために未だ低次元アトラクターの発見には至っていない。
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