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1988 年度 実績報告書

エネルギー機器・構造物の寿命評価のための電気化学的非破壊材料劣化診断手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 62850017
研究機関東北大学

研究代表者

庄子 哲雄  東北大学, 工学部機械工学第二学科, 教授 (80091700)

研究分担者 斉藤 潔  東芝, 重電技術研究所, 主査研究員
斉藤 喜久  東北電力, 応用技術研究所, 主査研究員
中島 甫  日本原子力研究所, 燃料材料工学部, 室長 (10101271)
奥 達雄  日本原子力研究所, 高温工学部, 室長 (40133988)
橋田 俊之  東北大学, 工学部附属材料強度研究施設, 助手 (40180814)
キーワードアノード分極曲線 / 電極インピーダンス / オーステナイト系ステンレス鋼 / シグマ脆性 / クリープ損傷 / 冷間加工 / クロム・モリブテン鋼 / 軟化 / 小型ジェル電極
研究概要

エネルギ機器・構造物の長期安定使用に不可欠な高温耐熱材料の経年損傷評価の新しい手法の開発を行った。損傷計測の基本原理は、高温長期使用に伴う微視材料組織変化を電気化学的特性変化として捉えるものであり、具体的には損傷の種類に応じて適切な損傷電解液中にてアノード分極曲線の計測及び電極インピーダンス計測を行い微視組織変化に対応した代用特性値を見出し、損傷との対応を明らかにした。本年度は初年度において検討されてきた種々の候補電解液中にて計測を実施し、オーステナイト系ステンレス鋼のシグマ脆性、クリープ損傷及び冷間加工ひずみの検出並びに耐熱部材に広く汎用されているクロム・モリブデン鋼の炭化物粗大化に伴う軟化等について最適電解液組成の決定とデータの蓄積を計った。さらに開発された手法を現位置にて実施・計測するため操作性に優れた小型ジェル電極の試作開発を行った。得られた成果を列記すれば以下の通りである。
(1)シグマ相脆化はKOH溶液中のアノード分極曲線における活性ピーク電流密度によって評価可能であり電流密度値とシャルピー衝撃値の間には良い相関が認められた。
(2)クリープ寿命消費率は電極インピーダンスを計測した場合のナイキスト線図上の直流抵抗成分の低下量として捉えることが可能である。
(3)電解液を吸水ポリマー等でジェル化した中での分極挙動は溶液中とほぼ等価であり、現位置計測におけるジェル電極使用の妥当性を明らかにし、具体的にボイラー過熱器管の損傷評価に適用した。
照射材についての計測は準備の都合上最終年度に実施予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] E.Nishihara;A.Yaegashi;Y.Murakami;T.Shoji;H.Takahashi: Proc.Int'l Conf.on Life Assessment and Extension. 2. 130-135 (1988)

  • [文献書誌] H.Takahashi;T.Shoji;H.D.Jeong;Y.Saito;S.Ishigaki: Proc.Int'l Conf.on Life Assessment and Extension. 4. 24-32 (1988)

  • [文献書誌] T.Matsushita;Y.Watanabe;T.Shoji;Y.Saito: ASME/JSME Joint Conference on Pressure Vessel and Piping. (1989)

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公開日: 1990-12-19   更新日: 2016-04-21  

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