研究課題
1.セラミックス材料についても引張・圧縮の両振荷重が負荷できるように、従来の金属材料用の疲労試験機にくらべてはるかに軸芯のずれの少ない引圧疲労試験装置を試作し、それにレーザー走査形変位計を設置して非接触ひずみ測定を行った(大谷)。2.この試作装置と本体の構造、加熱方法、変位計等が異なるが、同じく引圧形の疲労試験機によるセラミックスの高温疲労試験が行われ、同じ結果が得られることがわかった(新田)。3.セラミックスの衝撃破壊強度は、静的破壊強度と比較して劣るものではないことが室温および高温の曲げ荷重による破壊試験の結果によって明らかにされた(村松)。4.セラミックスの破壊に対する微小欠陥の役割を明らかにするために、金属材料と同様な考え方および方法によってばらつきの小さい、信頼性の高い「破壊応力ー欠陥寸法」関係を得た(宇佐美)。5.走査型電子顕微鏡内にて高温下でセラミックスのき裂伝ぱ試験を行い、き裂のその場観察によって安定成長の挙動を明らかにした(北川)。6.セラミックスと同様に塑性変形やクリープ変形の生じにくい高強度・低延性ニッケル基超合金の熱疲労試験を実施し、破損強度評価を行った(佐近)。7.クリープ疲労における微小き裂の発生と成長に関するモンテカルロシミュレーションを行い、確率論的アプローチの方法を示した。また、高温クリープ・キャビティのランダムな分布を考慮した損傷量の定義を試み、確率損傷力学の基礎を立てた(大谷,北村)。
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