研究課題/領域番号 |
62850029
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研究種目 |
試験研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械要素
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 美郎 京都大学, 工学部, 教授 (40025789)
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研究分担者 |
山本 穰 京都大学, 工学部, 助手 (50026100)
池内 健 京都大学, 工学部, 助手 (30026223)
森 淳暢 京都大学, 工学部, 助教授 (80026202)
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研究期間 (年度) |
1987 – 1988
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キーワード | ピストンリング / 気体潤滑 / 非接触ガスシール |
研究概要 |
本研究では独自の形状を持つ静圧気体潤滑ピストンリングを提案し、実用化への観点から、主として、合い口の作動特性に及ぼす影響について解析的、実験的験究を行った。得られた成果を要約すればつぎのようである。 1.空気圧縮機へ適用した場合の計算機シミュレーションの結果からは、漏れ量、作動すきまは十分実用に耐えるものである。 2.各給気孔を連ねた連続した給気溝をもつものでは、均一な作動すきまを得るためには、溝幅、溝深さの設計が加工上厳しいものとなる。これに反して、給気溝を分離した設計では、溝幅、溝深さは作動特性に大きな影響を与えることなく有利である。 3.EHLによる解析結果より、合い口でのすきまが最小になるような変形をすることが分かった。これらの変形特性を考慮に入れて非真円加工を行えば一定の作動すきまを持つような設計も可能である。 4.実験結果からは、計算結果から予想されるような作動すきまを得ることができなかった。それは、ピストンリングが合い口をもつことから非常に変形しやすいものであり、十分精密なリングを製作できなかったことに最大の原因があると考えられる。 加工精度の向上は価格とノウハウに属する問題であるが、実用上の観点からは部分的な固体接触を許すような設計も考えられよう。この場合、加工上の形状誤差はなじみによってとられ、摩擦損失の小さい信頼性の高いピストンリングが実現される可能性がある。
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